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少女と白熊3


白熊ベポくんに出会ってさよならしたのが一ヶ月くらい前、多分。あまり外に出ないから日付感覚がちょっと狂ってるのだ。もしかしたら二週間前のことかもしれないし半年前のことかもしれない。
のそのそとベッドから這い出して空腹を満たそうとリビングに向かう。何もなければずっと布団にくるまって何かをしているような人間なのだ、私は。
リビングのテーブルの上に置かれた新聞に目を落とす。新聞屋さんが置いておいてくれたのだろうか。いやいや、新聞屋さんだぞ。新聞屋さんが勝手に家に入ってくるはずがないじゃないか。はは。なら昨日か一昨日か、自分でここに置いたのだろうか。いやわからない。もしかしたら朝に来たお母さんが置いてくれたのかもしれない。きっとそうだ。
新聞を持ち上げて、下敷きになっていた手紙が私の視線を奪う。新聞よりもそっちが気になって、差出人を見る。差出人は…えーと…ベポ?

「ベポくん?」

嘘やん。
内容は、今はグランドラインのどこどこにいて、仲間とこんなことをして、こんなことがあった、というものだった。読み終えて、返事を書くべく手紙を持ったまま自室に戻る。便箋と封筒を取り出して、羽ペンにインクをつけた。


15/12/13~16/01/01
 

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