アジトに帰ったらリーダーが子供に踏まれていた

「意味が分からねえええッッ!」
「……ご苦労だったな、ギアッチョ」
「普通に迎えてんじゃねえよ!どんな状況だこれは!!ていうかてめえは誰だ!!いつから此処はSMクラブになったんだ!」
「うるさい」

 黒い靴下に包まれた足をリゾットの額に置く見知らぬ子供。そいつは部屋の中心にあるソファに腰掛け、煩わしそうに顔をしかめる。
 そんな異常なシチュエーションを、真顔で受け入れる我がリーダー。他のメンバーはまだいない。
 ……おいおいおい、つまりどういうことだぁ?

「んー?どうしたのギアッチョー?」

 後ろから顔を覗かせる、同じくシゴト帰りのメローネ。
 奴の表情は、振り返らなくても分かる。

「なにこのプレイ!ディモールトいいね!!」

 キラキラした何かが飛んだ。畜生、頭がいてえ……!

「まあ落ち着け、ギアッチョ」
「あんたが落ち着け!なにやってんだよリーダー!」

 相変わらず子供の足を額に受けている。そんな格好で真面目な顔しても意味ねえよ!

「これも仕事のうちだ」
「どんな仕事だ!!」
「毎回こんな仕事ならいいのにな」
「メローネ!てめえは黙ってろ!!」

 振り向いてそう叫べば、いつの間にかメローネと子供は肩を寄せ合っていた。 

「暗殺チームのくせに、随分賑やかなんだな」
「アットホームな職場だよ」
「ふーん」

 なんで俺が一番アウェイなんだよ。

「歓迎するよ。素敵なバンビーノ」

 何が素敵なものか!
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