ゲーム
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これはまだ俺たち3人が高校一年生だったころの話だ。

「そーだ!今日俺ん家こねえ?」
髪の色をよく変える俺、眞毅(マサキ)がニィっと笑いながら言った

「なんで?」
ポッキーを食べながら千暁(チアキ)はそう聞き返す

「実はマリカー買ったんだ☆」
「おそくね?」
微笑みながら千暁の頬を突く俺にタケは突っ込むように言った

「別にいつ買ってもいいだろ!」
「どうせお前のことだからゲーム屋で中古で売ってて欲しくなったんだろ」
「ぐっ…」
図星だった。

「なあ、俺マリカーしたことないんだけど」
「えっまじで!?」
千暁が最後の一本をもぐもぐと口に含む

「まあ、そう珍しくもないだろ」
「珍しいって! 千暁俺が優しく、手取り足取り教えてやるからな☆」
「眞毅に習うとかキモい」
「ガーン!」

俺が石化していると千暁はめっちゃくちゃ可愛い顔でタケに擦り寄る
「タケちゃん、教えてよ」
「いいけど………なに?眞毅ん家いくこと決まったの?」

「あっ……」

そういえば。

千暁をみると顔が真っ赤だった
「千暁ー!なんだよ素直に俺の家来たいっていえよー!」
「なっ、ばか!くっつくなよ!そんなんじゃねえよ!!」
「またまた〜照れちゃって〜!」
「ちがっ…ううっ///」
ほんと千暁は可愛いなー!


そして千暁とタケは俺の部屋に来て早々
「お前さ、ちょっとは部屋片付けたら?」
「あーあーもうタケうるさい」
「タケちゃんの言う通りだよ。どこ座ればいいんだよ」
「ぶーっ、千暁までー」
文句を言ってきやがった

別にそんなに汚くないしー。ただ床にものが散らばってるだけだしー

俺は床に積んであった雑誌や漫画本を部屋の端へと固める

「さ!はじめようぜ!」
「タケちゃん操作おしえてー」
「ん?まずな…」

クソ…なんでタケに聞くんだよおおお(泣
千暁のばかあああああああんっっ


〜数分後〜

「大体わかった!」
「お?説明おわった?」
「お前はなんで漫画読んでんだ」
「タケに千暁とられたからー」
「拗ねるな」
「べつに拗ねてねえし」
「もういいから始めようぜ!!」

クソ…タケめ。千暁と仲良くしてるからって俺のことからかいやがって…!

「まずはキャラクターだ」
「すご!いっぱいいる!」
「そりゃ俺がやり込んだから…」
「で、このキャラたちなにが違うの?」
「って!話聞けよ!」

千暁が無視するよおおお!


 …いつものことか

「キャラによって重さとかがあってだな」
「うんうん」
「アイテムの出る確率とか違うんだ」
「へー!」
「たとえばこのマリオを選ぶと、キノコが出やすくなる」


  …………。


「なあ…タケ」
「なんだ、構ってほしいのか?」
「ちげえ。 お前さ、なんか詳しくない?」

「………さあ、始めるか」
「ちょ!無視すんな!」



キャラクター選択中

「千暁どれにする?」
「…うんと、これ!」
千暁は赤い帽子を被った小さなサルを選択した
ディディーコングだ

「ディディー!?」
「だ、だめなのかよ」
「なんでそんなサル…」
「だって可愛いじゃん!」

そうかなあ…?


「眞毅、お前も人のこと言えないだろ。」
「あ?なんで?」
「お前なんてただのカメ…」
「違う!クッパはただのカメじゃねえ!」
「じゃあ、なんでクッパなんて選んでんだよ。」
「え? かっこいいから☆」

((馬鹿だこいつ…))

「ディディーだめなのか…?」
「いや、そんなことない。そいつは初心者なら使いやすいぞ」
「なにもそんな軽量級使わなくても」
「眞毅、違うぞ。ディディーは軽量級じゃなくて中量級だ」
「だからなんでお前はそんなに詳しいんだよ!!」

そんなタケはルイージを選んでた
なんでマリオじゃなくてルイージなんだ…

「よし!まずは慣れるために簡単なコースからな!」
「いいか、千暁。321の2が消えるあたりでAボタンを長押しだ」
「うん!」
「えっ!321 どーんっって押すんじゃないの!?」
「変わったんだよ」
「し、知らなかった…」
「お前それでよく全キャラ出せたな」
「えへっ☆」
「きもい」

タケのやろおおおお!!

3、2、1、
レースを開始する音が聞こえ、俺たちは一斉にスタートする

「おらおらおらどけえええ」
「うわっ、ちょ眞毅あぶなっ」
「ごめん!千暁怪我してない!?」
「ゲームに怪我もクソもないだろ…」

「よし!ショートカットだ!」
「うわっ 甲羅当てられた!」
「千暁、甲羅はな アイテムで防いだりカーブをうまく利用して避けるんだ」
「あああああああショートカット失敗して落ちたああああああ」

「タ、タケちゃんこのバナナなにっ?」
「これは…」
「千暁一周遅れだぜぇ☆」
「…眞毅うるさいぞ」
「千暁の後ろついてっちゃるー!」
「千暁、そこでバナナ後ろに落としてみ」
「…こう?」

「ぬぁああああ!!? バナナにひかがったああああ!!」

「バナナはこうやって使うんだ。」
「なるほど!眞毅をひっかけるんだな!」
「そうだ」

ちが!それ違う!!!



「千暁、なかなかうまいじゃないか」
「えへへ///」
「ねえーゴールまだあ?」
中々ゴールしない二人
まあ、タケが千暁の横について教えてるんだけど。
漫画読んでよ

「わ!タケちゃんなんか黒光りしてるやつ出たよ!」
「ああ、そいつはキラー…」
「黒光りだなんて…えっちね千暁///」
「えっちなのはお前の脳内だ」

「こいつはキラーだ。一定時間代わりに運転してくれてしかも速度も速い。でも急に切れたりするからキラーになっても運転しているといい。いつ切れても崩れないからな」
「あ、タケー。俺キラーでてもめちゃくちゃ早く終わったりするんだけど」
「キラーは一定時間、もしくは4位になった瞬間切れるんだ。」
「あーだから早かったのか。」
「あ、タケちゃんこれは?」
「これはスターだよ。ちょっとの間無敵になるんだ。他のプレイヤーにあたることで吹っ飛ばせたり、バナナとかが落ちていても防げるんだ。それにスピードもあがる」
「へえ! あっこれはこれは?」
「これはサンダー。使うと自分より前のキャラがみんな小さくなって速度が落ちるんだ。でも後ろから順に回復が早いからひとつ前のやつはすぐに元に戻る」
「タケちゃん物知りだね!」
「なっ!千暁それくらい俺も知ってるぞ!」
「だからなんだよ!タケちゃんに対抗すんなよ」

 千暁酷い…

「ねね、ちょっと一人で練習していい?」
「どうぞ」
「ちょ、俺のゲームだぞ!勝手に決めんなタケ!」
「別に千暁だしいいじゃねえか」
「いや、別にいいけど」

ずしっ
「…タケ重い」
寝転んで漫画を読んでいる俺の上にタケがかぶさってくる

「んー?つかお前さーあんだけ髪いじってんのに、よく傷まないな」
「ちゃんとケアしてると傷まねぇんだよ」
「へぇー」
「タケ重いって…」
「べつにいいだろ、いまさら」
「なんだよいまさらって」
「昔はお前のオナ「うわああああああああ!!!」

「眞毅うるさい、集中できないだろ」
「ご、ごめん、千暁」

タケの野郎ニヤニヤ笑ってやがる…!!
く…くそう…///



「あーなんか眠い」
「なに夜更かししたわけ?」
「マリカーしてた」
「馬鹿だな」
「ちょい寝るー。千暁終わったら教えてー。対戦しよう」

「……」

千暁、真剣だわ…聞いてもくれねえ

「タケ…頼んだ」
「はいはい」
タケに頭を撫でられながら俺は深い夢の中へと落ちていった―――…




「グー…グー…」
「相変わらず寝るの早いな」

コトッ…
千暁は静かにコントローラーを置く
そんな動作を準也(タケ)は不思議そうに見つめる

千暁は切羽詰ったような顔をして、そっと準也をみた

「ねえ…タケちゃん」
「ん?」
「タケちゃんは………っ、ま、眞毅が好きっ……なのか…っ?」
「なんで?」
「だって…くっついて……」
「くっついちゃいけない?」
「うっ……誤魔化すなよっ…」

今にも泣きそうな千暁の頭をぽんぽんと撫でて準也は口を開いた

「心配しなくても、誰もお前の眞毅を取ったりしねえよ。」
「っ…! べ、べつに俺のじゃ…!」
「眞毅のこと、好きなんだろ?」
「な、なにいって…!」
「素直じゃないなー千暁は」
「おっ、男同士だぞ…? なにいってんのさっ」
「お前もさっき眞毅のこと好きかって聞いたくせに、男同士とかいうんだ」
「うっ…」
「素直になんねぇと、眞毅取られるぞ?」
「…タ…タケちゃんに?」
「その思考はやめなさい。 あのな、眞毅はこう見えても女子にモテて」
「知ってる。」

千暁はそう、うつむきながら言った

「顔真っ赤だよ、千暁。」
「っ…///」
「好きなら好きってちゃんと伝えろよ?」
「うっ…す、好きじゃないし…まだ///」
「“まだ”?」
「違っ………タケちゃんのいじわるっ…」

「ごめんごめん、じゃ マリカー対戦しようか。眞毅抜きで」
「うん…。」



眞毅が目覚めたころには千暁はものすごく上手くなっていました。


おわり



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あとがき××
 タケ×まさが公式に
 なる日を夢見て…。
 キャラ崩壊さーせん
 ちなみに自分は
 千暁と同じディディーを
 使いますwww

(20110428)

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