下にいくほど新しいです。


声が枯れるほど叫んでも、(どうせ届きはしないだろうけど)
レゴリスはかくも美しく
その死こそ常態
あの生は愛しき蜃気楼
知識は排泄されていく
なんにもないの
愛情なんてティッシュに包んで捨てておしまい
過去に起こった悲劇について
いつかの未来に起こり得る喜劇について
傲慢な月は静かに笑う


きみのこえがはなれない
愛が溢れて吐きそうさ
わたしをなかまにいれてくれ
ワンナイトダンスホール
きみは2番目でいいの
呼吸を忘れたぼくは金魚になった
地中に消えた魚
狭い水槽に落とされた餌を独り占めしてしまいたいの
きみだけをあいしていきていたいよ
世界はエゴでできている


気がつけばいつだって傷だらけだったね
その茎を手折れない
蛹は凍死する
さよなら王子様
きみのこえがきこえないの
世界を愛せとあなたが言うの
その美しさを識るには足りない感性
軽忽なきみ
違う世界を見つめていて
砂像の彫刻


愛を呼んで哀と読んでよ
偽りだけでは証明できない
その目に映らぬ群青
どうか叫んで、枯れてしまう前に
赤い糸で結んだはずのその指は
誰も知らない空白
この想いを咀嚼する下劣さよ
暴かれたかっただなんて、そんなの今更
きみを想うたびに死んでいくぼくの心
夜の淵でただひたすらきみを待つ



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