今日は、イリーニチナさんとリンドウとの任務

内容はコンゴウとサイゴートが2、3匹いるくらいの簡単な任務だ

「お……今日は新型二人とお仕事だな」

神機を肩に乗っけたリンドウがゆったりと歩きながら来た

「足を引っ張らないように気をつけるんで、よろしく頼むわ」

若干皮肉を交えた様な言い方で僕とイリーニチナさんを交互に見る

「……旧型は、旧型なりの仕事をしていただければいいと思います」

「はっは……ま、せいぜい期待に沿えるように頑張ってみるさ」

そう言いながらイリーニチナさんに近付き肩に手を載せる

「――キャア!!」

突然叫び後ろへと飛び怯えるイリーニチナさん

「あーあ……随分と嫌われたもんだな…」

何処かわざとらしく、それでいて何かを疑うような目で彼女をみれば、頭を少し降り俯く

「あ…す…すみません!なんでもありません、大丈夫です」

大丈夫と答えた肩は震えていた

「フッ……冗談だ。……んー…そうだなあ、よし、アリサ」

何か思い付いたように話し始めるリンドウ

「混乱しちまった時はな、空を見るんだ。そんで動物に似た雲を見つけてみろ…落ち着くぞ………それまでここを動くな…これは命令だ。そのあとでこっちに合流してくれ、いいな?」

そう優しい声色で伝えれば、何処か不満げな顔を覗かせたイリーニチナさんは少し落ち着いていた

「な、何で私がそんなこと…」

「いいから探せ……な?−−よぉーし…いくぞレオ」

『あ、はい』

少しばかりボーッとしていたので慌てて着いていく

気のせいでなければ、僕は彼女に睨まれていた



「――あいつのことなんだがな…どうもイロイロわけアリらしい」

並んで歩くリンドウが喋り始めた

「まあこんなご時世…皆いろんな悲劇を背負ってるっちゃあ、背負ってるんだが……無論、レオも」

―――――!!…どうして僕の名前が出るんですか…

少し驚いてリンドウの顔を見れば何処か悲しげな様な優しい瞳が向けられる

「――同じ新型のよしみだ、あの子の力になってやれ……いいな?」

なんだか心持ちが悪くて言葉が出てこないので、変わりに頭を縦に振る

「うっし……じゃあ行くか!」

どこか逃げるような言い方で、任務開始の号令はかかった




勿論、簡単な任務だったので何事も無く終えることは出来たのだが、終始イリーニチナさんの視線が刺さっていた気がした

「んでさー……何だってお前らはそんなにいがみ合ってんだよ」

帰りのヘリの中、外の景色を眺める僕と不機嫌そうに眉をひそめるイリーニチナさんに話しかけるリンドウ

『……僕は別に「嫌いだからです」……だそうです』

僕とイリーニチナさんの返答に大きなため息を吐く

「お前らなぁ……もう、いいわ…もう少し仲良くしろよ?」

「嫌です」

……何故、僕はこんなに嫌われているんでしょうか?ソーマといい、イリーニチナさんといい


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