『いやーごめんなさい、まさか倒れるだなんて思わなくて』
自室……レオの部屋の長椅子に座り、力無げに笑うレオにいらつく
「……さっきの、“エリック”はなんなんだ」
『エリック……あぁ!』
納得したように言うと説明を始めた
『僕、アル時から変な能力を身につけたんです。その能力はとりあえず、“シンクロ”と呼んでいます。名前の通り、死者と意識、身体を同調させる事が出来るんです』
「死者と同調……」
『まあ、僕だけじゃ出来ないんですけどね……その死者の遺留品、死者の事を大切に強く考える事の出来る人の意思が必要なんです』
「……」
正直、何も理解出来ない
しかし、先程起きた事は事実
エリックが、いた事実
『…ふぁあ…』
「……眠いのか」
大きな欠伸をするレオ
『ん……どうもシンクロをしたあとは…眠くなってしまうんです』
ゆっくりと立ち上がろうとするレオ
しかしバランスを崩しそうになり、また起き上がりバランスを崩す
………繰り返し繰り返し
いらついてきた
「…チッ…」
『っ?!』
腰に手を回し一気に持ち上げ方に担ぐ
……軽い
俺より少し身長が小さいくらいなのに、俺より遥かに軽い
「どこ行きたいんだ」
『…ベッドです……一人でも行けますよ?重いでしょうし、下ろし「黙ってろ」』
そう制すとベッドまで連れていきベッドの上に放り投げる
が
「ッ?!」
レオがコートを掴んでいたらしく俺もベッドに投げ出される
「……おい、離せ」
『……』
「…おい…?」
『すぅ……』
予想通りだ、畜生
寝やがった
俺のコートを掴んだまま
……しかも中々力が強いと来た。離れやしない
「…ふ…」
やべえ、眠くなってきた
……暖かい…もう、寝ちま…おうか
もう、……しらねぇ…
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