なんかすごい悪い気がしてきた



「あっ!」


合宿場でみんながそろって勉強会をしている時だ
緑川の手から一つ消しゴムが転がり落ちる
それはすぐ隣にいる風丸の足元に転がっていった

転がってきた消しゴムに風丸も気がついたようで、足元を覗き込んでいた


「ゴメン風丸」

「いいって、緑川は続けてろよ」


にっこりと笑って風丸は机の下にある消しゴムに手を伸ばす
緑川もお言葉に甘えて勉強を続行

風丸が消しゴムを取り、体制を起こそうとした時だ






ガンっ!!!





勢いのよい大きく鈍い音が部屋に広まった
その部屋にいた者はある一点を見つめた

それはさきほど消しゴムを拾い上げていた風丸のところ
隣で見ていた緑川は驚いたように目を丸くして口を閉じれない様子でその方向を見ていた


そこには、頭を押さえてその場にしゃがみこんでいる風丸の姿があった
さっきの音は風丸が机に思いっきり頭をぶつけた音だったのだ


「かっ風丸・・・大丈夫?」

「っ〜〜〜〜(涙」


声にならない叫びを出しながら風丸は小さくうなずいた
そして、次の瞬間
その場にいた者全てが言葉を失った


「だっだいじょう・・・ぶぅ・・・」


あまりの痛みに少し涙を浮かべながらも無理やり笑みを作って周りを安心させようとする風丸
その強がりながらも涙目+上目づかいの風丸にその場にいたものの胸を射止めた


「緑川・・・どうぞ」

「風丸!本当にゴメン!!!なんかいろいろゴメン!!!!」


少し弱々しく消しゴムを渡す風丸を緑川は力強く涙しながら抱きしめたのだった






結構ドジな風丸君が可愛いと思った今日この頃
しっかりしててもドジっ子って絶対可愛いVv


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