痛む
ほうき星が飛んでいくのが見えた。肩口をパックリ開かせた傷口に風が吹きかかり目に涙を浮かべて染みるような痛みに耐えた。息が切れる。痛い、痛い、痛い。
「はぁ…はぁ…はぁ、あっ」
いっそのこと、一思いに殺して欲しいと願ったのだが、その頃には呆気星は通った余韻を濁していただけだった。自棄に風が強くなった気がする。自然にまでなぶられているような気になって、天を睨み付けた。
キラキラと、瞬く星が、ニヤリと、怪しげに笑った。
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