うれい
憂い。
ロクヨンの曇り空が綺麗でした。
汚い二酸化炭素が織り成した頭上。
薄く灰色がかった午後五時の青空。
人の悪口を言いました。
ごめんなさい。
口の中で言っても届くはずなんてなくて、やっと帰り道の街灯がバチパチと瞬き始めた。
写真を撮ろうとしたって電線が邪魔な所です。引っ越してきて今年で三年目です。
もう
誰も傷つけたくありません。そう言って泣いた昨日。嘘っぱちになった。僕らはいつか真っ黒に染まって行くだけなのでしょう。だったら、ぎこちなく頷いた私は、何が言いたかったのでしょう。
この脱力感に浸れば、ゆったりと足元を引き摺らせて明日がやって来ることでしょう。ああそうですか。なら、勝手にそうしておいてください。私はちょっとそこまで出掛けてくるので、探さないで下さい。
愁い。