ホクロ好きです



じれったく、くすぐった私の心は、目の前の席の、彼の、首を少しだけ隠した襟足の奥にある、小さな、小さなホクロ。どうゆうわけか、黒板に書かれた文字をノートに書き留めようと顔を上げるたびに視界に入ってしまう、なんともいえない、小さな、小さなそのホクロを見るたびな、心が掻き乱されてしまう。

彼が、どんな人なのかは知らない。クラスでも静かな方だ。口数は少ないし、表情も滅多に変化しないから、ちょっと口元がもごっとしただけでも私は胸の高鳴りを抑えられない。きっと、笑った顔は最高に可愛いんだ。エクボなんかあったりして、困ったように、俯いて、でも私より身長があるから、そんな表情も見れちゃうんだけど、頬っぺたとか、すぐ真っ赤にして、控えめに笑うんだ。くふふっ、て。そうしたら髪が垂れて、後ろのうなじ辺りにあるホクロが、こんにちわって見えると思う。

まず、私はホクロと挨拶を交わす前に、彼と挨拶を交わしてみたいな。





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -