命の話



たくさんの命に出会ってきた。

それぞれ大きさ、形、匂いまで微妙にすべて違っていた。その命のほとんどは温かくて、優しくて、たまに生きているを実感させてくれた。どれも貴い命。なくしちゃいけない。だけども、やっぱり自分の命が大事だったりしちゃう。窮地に立たされた時に、人は自分の命と他人の命を天秤に掛ける。だいたいフワリと上がるのは他人の方。人はそうゆう生き物だとも分かっている。

でも、そんな自分も恋をして、愛を知った。それは自分より少し小さくて、輪郭がぼやけているような丸で、触ったら柔らかくて、いい匂いがする命。この命が隣にないなら、自分の命なんていらない、とまで思うようになった。そう言うとその命は、優しく微笑み、ふふっ、と笑ってくれた。

自分以上に大切にしたいっ思った命は、キミ以外ないよ。






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