太陽



灼熱の星に寿命があるだなんて知らなかったし、信じない。まだなにも恩返しもできていないのに、と言うかその術すら知らないと言うのに、そうか、死んじまうのか。そうは言うものの太陽は、人間以上も永く生きているし、今から人間が後何十世代の繁栄が出来るか分からないほどの寿命で。死ぬために生きているのか、わからない世の中だが、陽があれば陰があるように、生と死も同様で、その陽を生み出しているもの自体が死に向かっているのは当然。当たり前。可笑しくない。それはとても残酷だ。この世の営み、全てを知っているわけでもないのだが、つくづく世辞辛いと感じる。もし、本当に太陽が死ぬのなら、この血潮が絶える前に恩返しをしたいものだ、とまた、太陽に手を伸ばす。




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