書簡
海風に煽られた私はサンダルを脱いで生死の淵を歩いた。手にしているのはかつて愛していた男の置き手紙。あんなに長く愛し合っていたはずなのに、たった五文字で終わってしまった恋。
白波が私を誘う。
私はあの人から贈られた白のワンピースを身に纏い、長かった髪をおもいっきり切って、その人からくれた簡易な置き手紙を胸に抱いた。
さようなら。
「さようなら」
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