星
「結構さ、わからないよね」
「あ?…なにが?」
「星座、動物の形とかに見えないよね」
「…昔の人は感性が豊かだったんだろ」
「現代人は?」
「あー、賢くなりすぎて感受性が不安定」
「……なんか複雑」
「だけどユトリは失敗」
「失敗って表現は、よくないと思う」
「じゃあ他になんて?」
「うっ………」
「…なんでもいいけどさ」
「…………子供もさ、今じゃ現実的にしか星を見ないよね」
「まあな、お勉強ばっかさせられて、むしろ筋肉までもが脳だってか?」
「…ごめん、それは笑えない」
「なんでもいいけどさ、どうした急に」
「いや、………星が綺麗だなって」
「………月の間違いじゃなくて?」
「なんで月が出てくるんだよ」
「……………」
「あああ、満天の星空!超キレイ!」
「……このユトリめが!」