SとN



「何故SとNは引き付け合うのか」

「磁石の話っすか」

「……さあ、何故か!」

「自分、理系はサッパリで…」

「ふっふっふ。ならば教えてやろう。いいか、これはだな、サドとノーマルを指している。ノーマルはサドに興味本位で近付く。サドはノーマルをマゾに調教する。お互いがお互いに引き合う。いいや、惹かれ合う」

「…………はい?」

「分からん奴だな、お前の脳ミソが一体何で構成されているのか当ててやろう。八割はHで一割は金、あとの一割は暇、だ。俺はその一割に付き合って欲しかったのに、どうせお前はセックスの事しか考えていなかったのだろう、この人でなしめ」

「なんすか、新手の虐めすか」

「ああそうか!お前はマゾなのだな!両手足を拘束され猿轡をしゃぶりながら肛門に突き刺された蝋燭を」

「やめて!まじやめて!イメージダウン!」

「案ずるな、元からお前のイメージなど苔以下なのだからな」

「アンタと絶交する」

「…………信じないぞ」

「なんで疑うんだよ」

「はて、お前はマゾか?サドか?」

「………………知らないっす」

「ケースバイケースか」

「勝手に決め付けないで貰えませんか」

「ならば、私はどっちだ!」

「……アンタは、アブノーマル」

「………っ!……Aではないか!」

「ケースバイケースの時点でSもNも関係ないよ!」







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