しあわせ


「はぁ…」

「あ、しあわせ逃げっぞ」

「………」

「……スゥ」

「あ、てめ、俺のしあわせを!」

「…なんだよ、信じてんのかよ」

「いや別に、んなわけじゃ…」

「俺は中学までこれやってた」

「…俺も」

「高校入ったらやらなくなったな」

「ああ、マセてたマセてた」

「溜め息なんか重くなってさ」

「吸い込む気も無くなってたなー」

「……ふふ」

「なんだよ気持ち悪い…」

「さっきの幸せ返そうか?」

「吸い込む気力ない」

「それは大変だ」

「…なあ、助けてくれよ」

「ん、できる範囲でなら」

「踏んでくれない?」

「は?何を何処を下半身を?」

「うん」

「おみゃあの性癖どん引き」

「……えっへん」

「えええ意味わからないんですけどおおお」

「刺激が足りないんだよ」

「日常のか」

「下半身にだ」

「てめえの下半身事情しらねえよ」

「……はあ」

「…………」

「…………」

「………スゥ」

「…しあわせ物足りない?」

「吸っても幸せってないよな」

「ああ、そうかも」

「じゃあなんで吸うんだろうな」

「実際どーでもよくない?」

「死ねこのマゾが」

「っ、うあ゙あぁ…、ッ」

「…………」

「…………」

「………幸せになれたか」

「……お前はどうよ」

「…なんか目覚めたかもしんない」

「…奇遇だな、実は俺も」

「貴様は生まれつきだろうがッ」


しあわせって人それぞれ。





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