少女K



幸か不幸かと問われれば私はきっと何も答えられないだろう。


幼い頃から私は両親に虐待をされていました。殴る蹴るは勿論、根性焼きや強姦の一歩手前までされた事があります。やるのは父ばっかりだが母はそれを見て見ぬふりをしていました。ご飯の食べ残し、書き取りの字が汚い、ドアを閉める時大きな音を立てた。父は私に手を挙げる理由などどうでも良かったようでした。

近くの高校に通いはじめて二年が経ちました。相変わらず父は私に暴力を振るいます。最近では母も私に手を出すようになりました。母は殴る蹴るではなく傷口に爪を立ててきます。大きな声を出すと母は煙草を一度吸っては私の皮膚に押し付け、また吸っては皮膚に押し付けて煙草一本吸いきるまでやらされました。

小学生の時、一度交番に駆け寄った事があります。痣を見せて助けを求めようとした時、買い物帰りの母に見つかり、私は痣を見せる事が出来ず母と帰宅しました。母はその事を仕事から帰ってきた父に直ぐ様言い、私は父に強姦の一歩手前までやられました。

私は学校が終わると寄り道せずに家に帰ります。母は父にすぐ告げ口をするので決められた時間内に帰宅します。玄関には何故か父の靴がありました。恐る恐る家の中に入っていきました。リビングに入る前に母の声がしました。喘ぎ声でした。私は事を察して自分の部屋に駆け込みます。

両親の性行為を想像しただけで悪寒、眩暈、吐き気が私を襲い、机にあるカッターで指先をゆっくり切って気を落ち着かせました。真下から絶えず物音がします。身を震わせ布団に潜りました。カッターをきつく握り締めました。カッターだけが私の味方です。

カッターだけが私のカッターだけが私のカッターは私の味方カッターは味方カッターは、カッターは私の。



気付いたら私は何故かリビングにいました。目の前には無惨に斬り付けられ血の水溜まりの中心に倒れている両親。首と言う首が斬られていました。リビングは鉄臭くそれでいて暖かいです。

私は両親の血液を全身で浴びたようでした。握っているカッターが赤黒く、私の手首から流れている血がカッターを伝い足元に水溜まりを作っていました。


幸か不幸かと問われれば、私はきっと何も答えられないだろう。



(私がやったなのら殺した時の記憶があれば、私はきっと×××だろう)



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