あの子に睡眠薬を



数が多い方が正しいと言う考え方と少数意見を尊重するべきだと考えているこのご時世。例に依ってお世辞は歯痒く相手を傷付けるだけの塩でしかない。腐った頭の女の子は今日もつまらなさそうな顔をして本を読んでいる。仏陀は何を悟ったのかはしらないが人は人を殺せます。十八時の方角に閃光弾。見切り発車した自分の相対性理論は木っ端微塵に海の藻屑となったとさ。カラスが鳴いた。去っていった仲間の声が止まない日曜日。忘れると言う機能は実に便利であった。悲しい記憶も楽しい記憶も同じように分け隔てなく平等に薄れて行く。ひょんな事で思い出されても断片的すぎて。苦笑いもお門違いだ。さあドクター。あの子に睡眠薬を。




第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
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