雨の調べ
雨の調べ。
霞む空から覗く細い月。
明日も会えると思っといたのは私だけなのね。
涙の奏。
体温さえ薄れていく。
また一緒に笑いあいたいと思っていたのも、そうなのかな。
静かな夜。
あたたかい記憶を隠す。
何も言わずに別れを告げるなんて、らしくないとか思ったけど、もしかしたらそれが本当の貴方なのかもしれないね。
流れ落ちた涙の行く先を考える振りをして見つめた足元に、濡れた花。
アスファルトに残した影は、胸の深いところを熱くした。
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