ガッ！
確かな感触が腕から伝わってくる。
「お見事！」
安室さんがパチパチと手を叩く音が聞こえてくる。
「僕を信じてくれたんですね。嬉しいです」
安室さんが目隠しのタオルを取ってくれた。
すぐ足元にスイカがあり、表面にはヒビが入っている。
「残念、騙されませんでしたか」
「昴さん…！」
「さあ、勝者へのご褒美をくれるようですよ」
「えっ」
ちゅっという音とともに頬に柔らかい感触が。
振り向くと、安室さんがにこやかに笑っていた。
「今切り分けますね」
「あ、はい」
「これは君の分です」
安室さんは大きめに切ったスイカを渡してくれた。
スイカは甘くてとても美味しかった。
安室スイカＥＮＤ