第7Q(2/7)

あれから2週間が経過し、今日は待ちに待った体育祭である。


クラスカラーの赤いハチマキをキュッとキツく結んだ。


天気は晴天。

これでもかってくらい晴れてる。

まさに体育祭日和だ。



元から勝負事は嫌いじゃないから、こういう競う系のイベントは燃える。
高校一年生だったとき、高校の体育祭にショックを受けた。

驚くほど適当で、中学生の体育祭をもっと楽しんでおけば良かったと、激しく後悔した。


でも奇跡的にもう一度中学校生活を送れることになったんだ。
楽しむしかないでしょう。



でもただ1つ問題がある。


体育祭の運営係で私は身長が高いイコール力持ちという勝手な方程式を立てられ、大道具に割り当てられたのだ。

確かに女子の中では一番適任だと思ったからその事に関しては特に問題はない。


問題なのはその面子だ。



あの“虹村修造”がいるのだ。



放課後に行われた予行練習や打ち合わせの時には居なかったのに。

きっと部活を優先して、今まで来てなかったんだと思う。

この学校は本当にバスケ部に甘くて、放課後にある委員会等の居残り系のものには代理を代わりにいかせればいいみたいな感じになっている。もはやそれが規則かのように。

そんなんならバスケ部は委員会に入ってはいけないという規則を作るべきだなんて思った。


まぁこれは余談で、本題に戻ると、あの人には近付きたくない。


私のこの体育祭の良い悪いは、彼との関わりにかかっていると言っても過言じゃない。

どうせ関わっても良いことはない。


それにあっちも私と関わりたくないだろうし。


あからさまに避けてそれがバレて何か言われるかもしれないと思ったから、バレないように避けるという方針で決まった。




私の出場競技種目は、100メートル走とクラス全員リレー、色別選抜リレーとそれから学年種目である大ムカデ競争だ。



100メートル走はぶっちぎりの一位だった。ゴールテープを切ったときのあの気持ち良さは言葉じゃ説明できなくて、体験しないと分からないと思う。


途中、さつき姉がクラスは違うけど応援してくれている声が聞こえてきて嬉しさでスピードが増した気がした。


全員リレーは2着だったが、1着だったクラスのバトンパスが、テイクオーバーゾーンからはみ出ていたということで反則になり、一位へと繰り返された。

ふっと口角を吊り上げ、負けなどあり得ない、当然だと言うような顔をした赤司が目の端に映って、背筋がゾクっとしたのは気のせいにした。




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