赤司は続けた。
「彼女はクラスでも細かいところに気づき、クラスを陰から支えてくれています。
それに桃井さつきの妹ですから。」
またざわめき始める。
もうどうにでもなってしまえ。
「それに桃井も一人では大変だろう?」
「・・・正直やよいちゃんがいてくれる方が助かるかな」
「桃井もこういってますし、今日1日だけどうでしょうか?」
「・・・・・赤司がそういうなら」
渋々その人は言った。
「ありがとうございます。それでは頼むよ。」
『・・・・・はい』
下を向いたまま返事をした。さつき姉にも頼まれてしまったし、やるしかなんだと思う。
制服だったから、取りあえずまず着替えてからと言われさつき姉の体育着を借り、5分で着替えてきた。
仕事の簡単な説明を受け、後は好きに動いていいと言われた。
さつき姉と別れると赤司がやってきた。
「突然すまないね。二時間よろしく頼むよ。」
それだけ言って練習へと戻っていった。
まだそんなにやるのか。
もうすでに疲れているはずだ。私がちゃんと仕事をこなしていないと選手に迷惑がかかる。そんな私にイライラして部活にも集中できなくなってしまう。
迷惑だけはかけたくない。
だから、
二時間頑張ります。
私は空のボトルを持って水道へ走った。
役立たずは嫌だから。
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