放課後私たちは早速アクションを起こした。昼休みに紫原から今日も一緒に勉強するかと尋ね、確認済みだ。
今、紫原は赤司の斜め後ろに座っている。
勉強を始めようとする2人に駆け寄り、わざと2人の視界に入る位置に立った。
2人の顔がこっちに向いてから私は口を開いた。
『一緒に大輝を救いましょう。』
「・・・・は?」
「・・・・・・」
やめてー無言やめてーっ。赤司怖い!!!
「意味がよく分らない。ちゃんと説明してくれ。」
眉をぴくっと一度だけ動かした赤司だったが、どうやら二人とも食いついてくれたみたいだ。よしっ。
『えっとー、大輝ってバカじゃん?』
それを聞くと二人は眉をひそめた。なにか勘付いた顔をしている。でもたぶんはずれ。大輝に勉強を教えるんじゃない。
『テストに出そうなところ、一緒に考えてほしいんだけど・・・』
「断る」
そ、即答・・・!!
さすがにうまくいかないか。でも唯のためにもそう簡単に引き下がるわけにはいかない。
「それは青峰を甘やかすことになる」
『そうだけど・・・補修引っかかると大会あぶなくない?』
「たしかにー」
大会の話しはさつき姉から聞いた。だから頑張って教えてたんだと思う。
紫原はいつの間にか取り出していたっポテチの袋を開けながら答えた。
紫原は協力してくれそうだ。赤司は。。。もうひと押しっ!!
『さつき姉も大輝の面倒で手一杯でかわいそうなんだよ。』
赤司はしばらく考えていたが、今回だけだということで協力してくれることになった。
今回だけかー。次のテスト期間はまた違う作戦考えなきゃなー。
「てかさー、さつき姉ってさっちんのことー?」
『そうだけど・・・?』
「やっぱー?2人ってどんな関係なのー?」
『え。』
嘘でしょ。と思っているとあきれた声が聞こえた。
「桃井とやよいは双子だ」
赤司が代わりに言ってくれた。ん。?いつから私のこと名前呼びしてるの?
そう問う前に紫原が“知らなかったー”と返しタイミングを失ってしまった。
『まぁ似てないからねー。』
髪の色以外は。
紫原はというと、“もういいからはやくやろーよー”と言った。
聞いたの紫原でしょっ!って突っ込みたくなったけど、そういう性格だったと思いだし、ツッコむのをやめた。
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