第2Q(1/2)


私たちは入学手続き(といってもはがきを渡しただけだが)を済ませ、クラス分けの表が貼ってある昇降口へと向かった。



「あ、大ちゃんと一緒だ」

「やよいは・・・・違うクラスみてーだな」

『うん。そうだね。』



まぁ、想定の範囲だ。私はイレギュラーな人物であるから、こうなることはだいだい予想がつく。
ちなみにこの2人とは、幼稚園、小学校と一緒のクラスになったことは一度もない。きっとこれからもそうだろう。
そして、さつき姉と大輝はずっと同じクラスだ。これもきっと変わることはないだろう。

ふう、と安堵の息を漏らしたのは大輝だった。こいつはどんだけさつき姉が好きなんだ。きっと同じクラスになれて安心したのだろう。
さっきまでソワソワしていた大輝はどこへやら。

おっと、そろそろ時間が危ない。
時計の針は指定された登校時間の10分前を指していた。



『そろそろ行こっか。』

「そうだね」



私たちは同じ扉から入りすぐに別れた。クラス違うからねー。
決められた場所に新品でまだかかとが擦り切れていないローファーをしまい、真っ白でピカピカの上履きをはいて階段を上がった。



『じゃ』

「帰りは正門のところに集合ね!」

『わかった』



一年生のフロアである4階に上がり、2人と反対方向に足を進めた。あの子たちとクラスは真反対で端と端である。そう、とても遠い。

うしろから聞こえてくる2人の会話する声に聞こえないふりをしながら、知らない人ばかりいる廊下を歩いた。“友達できるかな”と、そう思いながら、肩にかかるスクールバックを掛けの直した。






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