頭が痛い。
悪寒が酷すぎて吐き気までする。
それから全身雨に打たれている様な感覚がずっと続いている。

『おいしっかりしろ!!』と声がして、それから何か温かいものに包まれた。


おそらく自分のことを言われているのだろう。

妙に聞き覚えのある声で、その声の持ち主は誰なのかと確認しようと重たい瞼を持ち上げた。
目の端にちらりと、誰かのものと良く似た赤を映して私の目は強制的に閉じ、それと同時に意識が飛んだ。



これが私の始まりで、あの赤い彼のと出会いだった。──
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