* 「よおし、やるぞーっ!」 ルミナは、時の繰り返しの「一日目」――すなわち一昨日、一念発起した。 リンクの働きによって、ダンスの方向性に悩んでいたローザ姉妹が立ち直った。それを見届けたことから、自分にも何かできることがある、なんでもいいからやってみようと決意したのだ。 それに、彼女の手元には二つのお面と、ボンバーズ団員手帳があった。時が巻き戻ったにもかかわらず、なぜか荷物に残っていたのだ。同じ三日を繰り返す人々にも感情がある程度蓄積されるのと同じように、「時」というものには抜け道があるのだろうか。時の女神も案外いい加減なものだ。 とにかく、おかげで自分のやったことは無駄にならないことがはっきりした。そこでまず思いついた一つ目の行動が、カーフェイの情報集めだ。 朝食の席で顔を合わせたアンジュは、婚約者の不在でますます暗くなっていた。目線は下がりっぱなしで、声は小さく、低くなる一方である。時の繰り返しが悪影響を与えているに違いない。友を救うため、突如として使命感に目覚めたルミナは「ごちそうさま」の直後から行動を開始した。 (そういえば、町長の奥さん――アロマ夫人って、民間の業者に依頼してカーフェイを捜してるんだっけ。息子だし、心配だろうなあ) もしかすると、夫人に突撃すれば調査の進み具合を聞くことが出来るかも知れない。ルミナは朝一番で町長公邸に向かうことにした。 その途中、ナベかま亭から出たところでばったり顔を合わせたのは。 「あ」 「おう、ルミナか」 一日目の明るい空に似合わず、陰気くさい顔をしたゴーマン座長だった。 忘れていた。座長は今日、カーニバルのお伺いを立てるためにアロマ夫人の元に向かうのだ。そこで、ゾーラバンドのマネージャーから、カーニバル興行が中止になったことを聞く。ゴーマン一座は揃って牧場に避難することになる―― 「ざ、座長。もしかして町長公邸に行くの……?」ルミナがおそるおそる訊ねると、 「そうだ。アロマ夫人に挨拶しないといけねえからな」 「それ、もうちょっと後にならないかな。あ、むしろわたしが挨拶してこようか!?」 焦りながら提案すれば、座長は呆れたように鼻を鳴らした。 「何を言うんだ。座長のわしが行かないとだめだろう。それで、ルミナは何の用なんだ」 「んーと、わたしもちょっとアロマ夫人にお話があって」 「ほお。面会の約束がないなら一緒に行くか。話くらいは聞いてもらえるかもしれないぞ」 「え、あ、ちょっと!」 ルミナは座長に引きずられるようにしてクロックタウン東地区の階段を上った。頭の中には「どうしようどうしよう」という考えばかりが踊る。これから目の前で繰り広げられるのは、ルミナが一番聞きたくないと思っている話だった。あの話のせいで、せっかくカーニバルに向けて団結していた一座がバラバラになったのだ。記憶が蓄積するルミナにとって、何度も何度も繰り返されるあのやりとりは、相当な精神ダメージとなる。想像すらしたくない。 「わ、わたし用事があるから」 「その用事がアロマ夫人のことだろう」と座長に引き留められた。こう言う時だけ妙に親切になるものだ。 町長公邸に入り、だるそうにしている受付のお姉さんの前で、座長はもみ手をした。 「ゴーマン一座の者ですが、今日奥サマにお会いする約束が……」 「はあ、そうですかあ〜。いいんじゃないですかあ〜、はいっても」 座長は頷き、右手にある扉へ胸を張って堂々と入っていく。これから絶望的な事実を告げられるとも知らずに。ルミナは頭をかきむしりたくなった。 「ざ、座長、そういえばあっちの部屋って何?」 なんとか時間稼ぎをしようと、もう一つのドアを指さしながら質問した。 「左の部屋があ、町長さんのお部屋ですう。なんかあ、カイギっていうの? してるみたいなんですよお」 代わりに受付嬢が答えた。そういえば、町長邸では大工の親方ムトーと自警団の長バイセンが、住民の避難をめぐって延々議論を戦わせているのだった。 「へえ……」 「いいから入るぞ」 結局、ほとんど無意味なやりとりだったが。 夫人の部屋には、やはりダル・ブルーのマネージャーがいた。小太りのゾーラで、確かトトといった。向かいのソファにゆったり腰掛けるのは、町の裏の実力者と名高いアロマ夫人だ。 座長は深々と腰を折る。 「アロマ奥サマ、ゴーマンでございます。おひさしぶりでございます。今回の刻のカーニバル興行、よろしくお願いいたします」 すると、アロマ夫人は目の色を変えた。 「あら、ヤダ……ゴーマン! ちょっと大変よ!」 「と、申しますと」 「あなたの所にお願いしたステージの前座だけど――」 「は、はあ」 アロマ夫人は大きく息を吸い込んだ。来た、と思ってルミナはかたく目をつむる。 「演目を増やして欲しいんですって!」 「はあっ!?」 素っ頓狂な声を上げたのはルミナだった。本当に、予想だにしていない話だった。 「そ、それはどういう……」ゴーマンも困惑気味だ。 「ワタクシから説明しましょう」 ここでトトが前に出た。皆の視線が小さなゾーラに集中する。 「いや、失礼。ワタクシは今回、ショーをつとめさせて頂くゾーラバンド、ダル・ブルーのマネージャーのトトです」 「今朝おつきになったの」アロマ夫人の解説が入る。 「実は、グレートベイの海岸で異変がおこりまして……ワタクシどもダル・ブルーの歌姫ルルが異変のため、声を失ってしまったのです」 「なんと。それでしたら、キャンセルと言うことに……?」 座長が目を丸くする。 「いえ。幸いにも無事に声は戻りました。くわしくは長くなりますのでさしひかえますが、まだ彼女は本調子を取り戻しておりません。ですので一曲か二曲、曲目を減らしたいのです。その分、空いた時間をゴーマン一座で受け持ってもらえないかと思ったのですが」 「是非是非、喜んで受けます!」 これはルミナの発言である。アロマ夫人が不審そうにゴーマンを見る。 「この方は?」 「も、申し訳ありません、うちの座員です」 「ミカウに憧れてギター始めたんです!」 ルミナは有頂天になっていた。リンクだ。リンクがきっと、ルルの声を取り戻してくれたのだ! 「座員さんはやる気があるみたいだけど、ゴーマン、どうするの」 アロマ夫人に念を押され、座長はしっかりと頷いた。 「是非、お受けいたします。ありがとうございます」 「こちらこそ」とトトが朗らかなゾーラスマイルを浮かべた。 ぺこぺこお辞儀ばかりしていたゴーマン座長が、ここですっと背筋を伸ばした。 「では、わしはこれで失礼します。座員たちと曲目を話し合いたいですからな。アロマ夫人、うちのルミナがまた別の用があるらしいので、お時間があれば聞いていただけませんか」 「ええと……わたくし、別件で忙しいのだけれど」 座長に肘で小突かれたルミナはやっと本来の目的を思い出し、すかさず夫人に近寄って、耳打ちした。 「カーフェイさんのことでお話があるんです」 夫人は一瞬で母親の顔になり、はっとしたように息を呑む。 「そう。だったら二人とも、席を外してくれないかしら?」 「失礼します」「またな、ルミナ」 部屋が静かになってから、アロマ夫人は居住まいを正した。 「……お願いしていた人探しのプロの方かしら」 「へ?」 「そうね、そうね、そうよね。だって、あなたプロの顔しているもの」 早合点されてしまったが、ここは否定しなくてもいいだろう。鷹揚に頷くルミナ。 「ええ、そうですプロです。ところで夫人、カーフェイさんの――」 「あらやだ! 忘れていたわ! 探す人の特徴よね。そうそう、わかっているわ」 そう言って夫人が渡したのは、カーフェイの顔をかたどったお面だった。髪型は確かに尋ね人のものだが、目元が空いているせいで顔の特徴はあまりつかめない。それに、いくら本人不在とはいえ息子の顔のお面を作るなんて、ルミナにはあまり理解できない趣味だった。 「捜索を依頼したいのは、わたくしの息子のカーフェイよ。知ってるでしょ? ひと月前に姿が見えなくなったの。もう大変なの! わたくし、心配で心配で……食べ物がノドにつかえて体重が二キロも減りましてよ」ルミナの抱いた疑惑が目つきにあらわれたらしい。「そんなことは聞いてない? あら、ごめんあそばせ……。で、どうなの? 探してくださる?」 「もちろんですとも!」 「あら、そうよねプロだもの。じゃあ、お願いね!」 勢い込んで了承したが、ルミナは落胆もしていた。この分だと、頼んだプロは現れず、ろくな情報も集まっていないらしい。 ともあれ、母親から正式な依頼を受けたのだ。これで大手を振ってカーフェイを探すことができるようになった。 (で、カーフェイはどこいっちゃったんだろう。まさか牧場にはいないと思うんだけど) あくまで直感だ。しかし、ルミナはクリミアを信じている。親友のアンジュに黙ってカーフェイをかくまったりはしないはずだ。 カーフェイが姿を消したのは一ヶ月前。ならば、最近とみに危険度を増したタルミナ平原や、異変が相次ぐ四つの地方にはいないのではないか、と彼女は考えていた。木を隠すなら森の中、人を隠すなら町の中。つまり、クロックタウンにいる可能性は大いにある。 町長公邸を辞したルミナは、歩きながら考えていた。こうなったらしらみつぶしに町をさがしてみるか―― 「おーい、ルミナ! そんなところで何油売ってるの」 ナベかま亭のテラスから、彼女に声をかけたのはローザ姉妹の姉ジュドだ。リンクに斬新な踊りを教わったおかげで、やる気に充ち満ちているようだ。 「カーニバル興行の演目増やすことになったんでしょ。これからみんなで会議だよ」 「ええ〜。わたし、これからちょっと用事が……」 「カーニバルより大事な用事なんてないでしょ!」 妹のマリラが一階の扉から出てきて、宿まで引っ張り込まれてしまった。 困った。今はカーフェイを優先したかったのに。リンクの話では、月を止めてカーニバルを迎える準備はまだ整っていないとのことだったが―― ゴーマン一座の泊まっている大部屋は、すでに熱気でむんむんしていた。 「遅い!」「お前の演目なくすぞー?」「早く、席について」 「え、ええ?」 無理やり椅子に座らされる。 「では、緊急会議をはじめます!」 ルミナはすぐに、こもった空気よりもよほど熱い議論に巻き込まれてしまった。 「さあ、どうする。一番練習が少なくて、時間が稼げるのは音楽だけど」 「でも一日二日で暗譜できるの」 「踊りならレパートリーも多いわ」 「えー、新しい振付けが出来たばかりなんだろ」 「できるわよそれくらいっ」 「困っちゃうわね〜ホント」 こんなことは久しぶりだった。時の繰り返しが始まってから、一座の皆が集まり目を輝かせて公演について語るなんて、ありえなかったことだ。全く、リンクさまさまである。 結局その日は外に出る機会を伺えず、ルミナもついつい議論に熱中してしまい、夜を迎えた。最終的には、ただいま絶好調のローザ姉妹の踊りと、アカとアオの大道芸を追加で行うことになりそうだ。 皆が寝静まったあと、ルミナはマリラと二人でステージ衣装の裁縫をしていた。念のために衣装をもう一度確認してみたところ、いくつかささやかなほころびが見つかったのだ。 針を絶えず動かしながら、マリラがぼそっとこう漏らした。 「ねえ、座長の様子、何か変だと思わない?」 「えっ」 ルミナは目を丸くする。その拍子に指を刺しそうになった。「変って、どこが?」 「妙に思い詰めてるっていうか。会議の時の発言も少なかったし、眉間にしわが寄ってた」 それは今までの三日間における座長の特徴でもある。不機嫌そうな座長に慣れすぎて、気づいていなかった。 「演目が増えるのが不安なだけだよ。気のせいだよ、きっと!」 「そうだといいけど……」マリラは目を伏せた。 しかし翌朝、その理由は早々に明かされることになる。 座員たちが朝からストレッチに励んでいると、座長が皆を集めてこう宣言したのだ。 「皆、すまない。やっぱりカーニバル興行は取りやめだ」 「座長!?」 皆が総立ちになる中、ルミナは真っ青になって固まっていた。 「ど、どうして。せっかく演目の話し合いだってしたのに!」 ジュドが悲鳴のような声を上げる。対する座長は気味が悪いほど落ち着き払っていた。 「皆も、月が落ちるという噂は知っているだろう。カーニバルなんてやっている場合じゃない。わしは、皆の命を優先させたいんだ」 「月は落ちないよ!」 かぶせるようにルミナが叫んだ。いつも明るく振る舞う彼女が声を荒げたことに、皆が驚く。 月は落ちない。リンクがなんとかしてくれるから。ルルの声だって取り戻せた彼なら、絶対に成し遂げてくれる――だが、そのことを皆に上手く説明できない。ルミナはどうしようもなく悔しかった。 座長はまっすぐ彼女に目を合わせた。 「いや、あれは落ちる。わしには分かる。みんな、明日はゴーマントラックに避難するぞ。今日のうちに荷物をまとめておけ」 ルミナはそれ以上話を聞いていられず、部屋から飛び出した。 「ルミナ!」ローザ姉妹の声が背中を叩いた。 脇目も振らずに彼女が向かった先は、町長公邸だった。 ここでは町衆と町兵による会議が行われている。もしかして、その会議で「危険だからカーニバルを行わない」という方向に話が流れかけているのではないか。だからゴーマン座長があんなことを言い出したのかもしれない。だったら無理矢理でも議論を捻じ曲げてしまえば―― 彼女は仰天する受付嬢を無視して、町長室の扉を開け放った。 「お邪魔しますっ」 真っ先に、部屋の真ん中にある文机に肘をつくドトール町長が目に入った。そして彼を挟み、鎧をまとった町兵たちと、青い法被を着たカーニバル実行委員たちが真っ向から対立している。 乱入者のルミナなど一切顧みず、町兵団の長であるバイセンが一歩前に出た。 「すでに、ほとんどの住人は自主的に避難をしました! 町長の指示を待ちきれずにね。残るは公務員と町衆だけ……。 町長! ならびにカーニバル実行委員にお願いします。町にいるすべての人たちに避難勧告を出してください!」 熱い話を振られた町長は、首をかしげて「あーうん、まー」と曖昧に答える。 一方のカーニバル実行委員長ムトーは、気炎を上げた。 「コシヌケどもめ! 本気で月が落ちてくると思っておるのか? おかしなデマを信じてあわてた住人がパニックをおこして逃げただけだ。町兵はパニックをふせげなかった。町の外こそキケンだぞい! 事態のハアクだと? カーニバルの中止こそあってはならない事態だ! そうですな町長!」 ドトールが何か答える前に、 「本気で言っているのかムトー! キサマの目には、あのブキミな岩のカタマリが入らないようだな。毎年今ごろなら観光客でごったがえしている時期だ! それがどうだ、町はガラガラだ! カーニバルの運営を守るのはたしかにお前の仕事だ。だが、人あってのカーニバルだろう。商人や町兵をまきこむのはやめてもらおう!」 煮えたぎる議論の真ん中で、町長はぼんやりと頷くばかりだ。 完全に町長が除け者になっている……ルミナがぽかんとする前で、ムトーは腕組みをした。 「町兵は逃げたければ逃げろ! われわれ町衆はいにしえのシキタリにしたがい、カーニバルを成功させるわい! 町をすてる自警団など聞いたことないな、バイセンよ」 ここでムトーは声をひそめ、 「アロマ奥さまもそうおっしゃるでしょうな。ドトール町長」 「……ヨメさんの話はやめようよ」 ルミナは頭を抱えたくなった。このままでは埒があかない。突然の侵入者にも気づかず議論を続けているくらいだ。 (だ、だめだ……この会議、わたしじゃ止められない) 勇んでナベかま亭を出てきたのに、毒気を抜かれた形になって、彼女はとぼとぼと町長公邸を後にした。 自然と足がミルクバーへと向かっていた。会員証を持ってカウンターに行くと、そこにゴーマン座長がいた。 「あっ……」 気まずい再会となった。ゴーマンは特に気に留めた様子もない。 「よお、ルミナか」 座長の情緒は安定しているように見える。ルミナは隣に座り、思い切って尋ねてみた。 「ねえ、座長、なんで……なんでカーニバルに出ないの? アロマ夫人にもあれだけ勧められたのに」 「実はな、あの後その夫人から『出演はやめて逃げるように』って言われたんだよ。町長たちの会議は終わりそうにないし、月が落ちてからじゃ遅いからな」 彼女はどきりとする。そうだ、それが当たり前の対応なのだ。黙り込んだ彼女に、マスターがシャトー・ロマーニを差し出した。 「わしからも聞きたいことがある。どうしてルミナは平気でいられるんだ?」 リンクを信じているからだ。彼が必ず月を止めてくれると思っているから。だが、それは言えない。そしてルミナには他にも動機があった。 座員一丸となってカーニバルを目指した昨日があったおかげで、彼女は大切なことを思い出せたのだ。 「怖くないわけないよ。でもそんな気持ちを吹っ飛ばすくらい、音楽が好きだから!」 紫がかった青の瞳に光が宿る。ルミナが故郷を飛び出す原因になった、ミカウの演奏を思い返した。あの時感じた強い憧れと、刻のカーニバルで演奏したいという大きな夢も。 「どうせ死ぬなら、怖くて震えながらよりも、ギターを弾きながらの方がいい。座長は違うの? やりきらないまま逃げちゃって、いいの? 本当に月が落ちてきたら、タルミナのどこにいたって助からないんだよ!」 思いを吐露するうちに、ルミナは自身の根っこにある気持ちを理解した。時の繰り返しに気づいていてもいなくても、自分はこの終わり方がいいのだと。だから初めて三日目を迎えた時も、ナベかま亭に残ったのかもしれない――そんな風に思った。 座長は顔を背けた。よく見ると目をしょぼしょぼさせていた。 「そうか」 彼女は飲みかけのミルクを放置して、すっくと立ち上がる。まだやり残したことはいくらでもあった。 「ルミナ、一体どこへ……?」 「部屋に行って荷物とってくる。マスター、一晩だけここに置いてくれませんか」 カウンターの向こうに声をかけると、渋いひげを生やしたマスターはうなずいた。 「従業員室で良ければ、どうぞ」 「ありがとうございます」 ラッテを出ると、いつの間にか夕方になっており、二日目の湿った風が彼女のポニーテールを揺らした。 アンジュのためにもカーフェイをさがさなくてはいけない。だがそれ以上に、今この瞬間やりたいことがあった。 そうだ、こんな時こそギターを練習し直そう。 ←*|#→ (118/132) ←戻る |