(おまけ)
「ちょッ、カイト!ドコ触ってんのよ!!」
「ほら、ちゃんと前見て下さいよ」
「だったらこの手を退けるっ!!」
棚の上に置いたカメラを示すカイトの片手は私の腰に回されていて、カメラを見るどころの話じゃない。
くっ付いた身体の右側が異常に熱くて、ドキドキしてしまう。
「あー…ほら、マスターがちゃんと前見ないからー」
「かっ、カイトの所為でしょ!?」
「何回取り直してると思ってるんですか?」
「今ので六回目。カイトの所為で六回目。」
若干疲れてきたのだが、彼とこうして写真が撮れるなんてチャンス、なかなか無い。
何が何でも良い写真を撮ろうと思った、その時。
「マスター、最後にしましょう。前!」
「はっ、はいッ……ってうぇえぇぇ!!?」
強く促され、勢い良く前を見ると右の頬に感じた、柔らかな感触。
反射的にそちらを見れば、満足気な笑みを浮かべるカイトが居て。
瞬間、その感触の正体を悟った。
「なっ、ななな何してっ…!?」
「さて、ちゃんと撮れてるかなー」
「っ、カイト!!」
「…そんなに嫌でしたか?」
そう言いながら伸ばされた彼の指が触れたのは、先刻彼の唇が触れた右の頬。
其処だけ熱を帯びるのを感じながら、カイトを睨み上げる。
だがそこに居るのは、矢張り余裕とも言える笑みを浮かべたカイトで。
「こっちで我慢した俺を、褒めて下さいよ」
儚さん、と私の名を続けながら再び頬に感じた彼の唇に、胸が悲鳴を上げたのを感じた。
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虚繰人形狂想曲/月乃様
(KAITO 甘)
またもやキリリクで
書いていただきました。
2回目なのに快く引き受けてくださり
ありがとうございます!><*
今回も兄さんで甘をお願いしました^^*
月乃様のKAITOの、
切なくてイケメンで、
時に攻めなところが大好きですvV
今回も本当にありがとうございました!
大好きでs(ry
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