▼ 01 目が覚めると外は真っ暗だった…。 そして、月明かりの下で……。 ディーノさんの寝顔を目にした。 04 本当に私なんかを探してくれてありがとうディーノさん。 寝ていたと思っていたディーノさんの瞼がゆっくりと開く。 起きるとは思っていなかったため、ドキっと胸が高鳴ったが、顔には出ていなかったようだ。 「なぁ……あゆ」 「はい?」 「お前は何者だ?」 「えっ?」 「あの時。家がないって言っただろ?」 急に言われたことに、反応出来ず目を開いたままポカンとしていたが、ディーノさんの言葉を何度も繰り返すことでやっと理解することが出来た。 あの時……。 助けてもらったときのことだ。 そうだ。確かにディーノさんに私は言った。 言ってしまった。 言わないつもりだったのに……。 私が、本当のこと言ったら……。 ディーノさんは、私を馬鹿にしますか? それとも避けますか? 私に本当のことを言う勇気を下さい。 あなたに嫌われない方法を教えて下さい。 誰か………。 あの時言った言葉が胸に引っ掛かる。『家がない』彼女はそういった。 あゆ。 リボーンは、お前のことは知らないと言ったんだぜ? 真実を知って話せるのは、あゆしかいねぇんだ。 でも聞いちゃいけねぇ気もする。 俺が聞いたら、何かが壊れるような……。 そんな気がするんだ。 なぁ俺はどうしたらいい? 真実を知っても何もかわらねぇのか。 誰か教えてくれ……。 俺に何が出来るのか……。 あゆのために……。 (言いたいこと……。言えないことが……まだある) . prev|main|next |