始まりの鐘がなる
現在18歳。
高校3年生の私は地元を離れこのキメツ学園に転入する。
両親が海外転勤となり、中高一貫校で寮のあるこの学園に転校することとなったのだ。
キメツ学園に挨拶にきたときには、こんな個性的な学園他にないんじゃないかと思うほど驚いた。
「君が寺沢あきか?君のクラスの担任になった。煉獄 杏寿郎だ。歴史を担当している」
「よろしくお願いします」
挨拶に来た日は、部活の合宿のために不在だったのだ。
見た目は派手。いやこの学園全員派手だった。
間違えた。
だけど
煉獄先生を見ると何故か胸が痛む。
私の心臓は壊れてしまっているのかもしれない。
と会って数分の担任の顔を、盗み見る。
「どうした?困ったことがあるなら私を頼るといい!何でも解決してみせるぞ!」
「あっはい」
この先生は私を見ても私のような気分になっているようにはみえない。というか先生の考えはどうにも読めない。
そんな思いをしたままクラスでの挨拶は終わり、同じクラスで仲良くなった胡蝶しのぶちゃんと一緒に移動をしていたときに、またあの感覚に襲われた。
彼は冨岡先生というらしい。
無口な先生だとしのぶちゃんからは聞いた。
そのしのぶちゃんとは先生達とはまた違ったほわっとした感覚になったのを覚えている。
説明が難しいのは私が国語力が乏しいからではないと信じたい。
「あきさんは、部活動は何に入りますか」
横からの声に反応が一拍遅れたのは、意識が飛んでいたからではない。
「しのぶちゃんは?何部なの?」
「私は、兼部していますよ?フェンシングと薬学研究部です。ここは、部活は強制ですので早めに決められた方がいいかと思いますよ。まぁ3年生なので、長期入部は出来ませんが。。。」
「そう、だよね…」
「まぁ今すぐ決めないといけない決まりはありませんので、ゆっくり考えてみては?」
「うん」
部活動を決めるというのはあと回しにして、私のこの感情を止める術を教えて欲しい。
期限はないといいましたけど、早めに決めないと煉獄先生に捕まりますよ?
この言葉の真意を
私は次の日知ることになる。