▼ オマケ 帰りのHRが終わるとさっさと帰ろうと席を立つが、かすがさんに呼び止められた。 「一緒に帰らないか?」 「えっ?」 かすがさんの言葉に一瞬フリーズする。 「嫌ならいいんだ。私が謙信様の近所に住んでいることは知っているだろう?謙信様からお前の家とは近いと聞いていたのだが……」 「嫌とか滅相もござりません。かすがさん一緒に帰っても……?」 「あぁ」 こんなに早く友達と一緒に帰れる日が来るなんて嬉しい。 「それより、かすがでいい。かすがさんって言われるのに慣れていないからな。それと敬語は止めてくれ」 「うん」 ウキウキ気分のおかげでお兄ちゃんからのメールに気づかなかったのは仕方がない。 「私今1人暮らししてるから、また今度遊びに来てね?」 「1人暮らし?兄妹で住んでいたんじゃなかったのか?」 「謙信先生に聞いたの?……自立しようと思って1人暮らし始めたんだ」 「そうか……都合がいいときに呼べ。謙信様も喜ぶだろう」 「わぁい。ありがとかすが」 嬉しさの余り抱き着くと照れているのか顔を逸らされたが、優しく頭を撫でてくれた。 今はまだお兄ちゃんが誰かなんて言えないけど、いつかお兄ちゃんのこと話すからね?かすが! (クラスにお友達が出来ました。これからの学校生活楽しみです) . |