Real World | ナノ
03


この部活動紹介は、先輩達だけでなく教師も参加するというだけあって盛大に行われるため、この部活動紹介だけで一つのイベントのようなものだ。とりあえず一年はぼぉーっと眺めることが出来るはずだった。



何故保体委員会全員で、運動部の紹介を手伝うはめになる訳?めんどくさいなー。誰が決めたんだよ。



とりあえず同じ委員会の人を眺めて見ると何故か知った顔ばかりがズラリと並んでいる。



1組に政宗と旦那がいて。2組が俺様とチカちゃんとかすがと例の真那ちゃん。3組には織田先生の妹と風魔と慶次。4組に半兵衞。5組に元就。なんたる顔ぶれだ。知った顔というよりもこれでは、ほとんどがいつものメンバーだ。



まぁ唯一違うのが真那ちゃんってことか。他にもメンバーはいるだろうけど、すごい競争率になっただろうねー。



「佐助!先程言い忘れておったのだー」

「旦那知ってたの?」

「某はお館様に聞いておったからな!」



俺様にも教えといて欲しかったよ。大将。まぁ俺様に伝えなかったのは、言えば俺様が出ないって分かってるからだろうけど。



思考を巡らしている間に、部活動紹介は始まっていた。




「今回の司会をすることになったのは俺!前田慶次だ。1年で司会をすることになって訳わかんねーと思うけどよろしく頼むぜ?」



どう考えても、お祭り好きの慶次のやりそうなことだね。俺様には、無理。



「さてまずは、トップバッターは、我等が野球部。どんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみだぜ。今回手伝ってもらうのが政宗だ!ちなみに俺もやるぜ」

「オイ前田!俺に何させる気だ」

「まぁまぁやることは決まってんだろ?政宗」

「チッ!野球部の野郎共。俺を楽しませろよ?You See?」

「「「「Yah!!」」」




何故か知らないけど、政宗と慶次で野球部の部員を相手している。



やっぱり天井が開くってのは驚きだねー。あっという間に2人に、部員全員が野球でノックアウトだよ。まぁホームランを打つし、政宗は剛速球投げるし。当たり前だけどね。



スッキリした顔で再び司会を始める慶次に部活動紹介よりもストレス発散してるんじゃない?と思った。その後もバンバンストレス発散していく保体委員会メンバー。もちろん俺様も!



そういえば真那ちゃんは参加しないのかな?かすがは陸上部だったし、織田先生の妹は、何故か美術部の紹介をしていた。



「さてさて残るは、テニス部だけになったぜ!今回の保体委員は、佐助と幸村だ」

「えぇまた俺様?疲れたし」

「何を言っているんだ!佐助。修行がたらんぞ」



旦那は元気だね。



「ちょっと待ったー!!」

「をっ!テニス部紹介の参加ですかー?城井先生」




城井先生は、この学校でも人気の先生だ。



俺様達のことは、部活動で一緒に活動したことがあるから覚えているはず……。城井先生はいろいろな部活動回りすぎなんだけどねー。



「参加?そんな体力を削るようなことはしないさ」

「じゃ何かあるのでござるか?」

「俺は、保体委員の中でもう一人やらせたいやつがいるんでね。推薦に」

「へぇー誰なんですか?ぜひとも参加させたいねー」

「あぁあの子だよ」




指を指した先には、真那ちゃんがいた。




「へっ?私?」

「そうそう!君」

「嫌ですよ。そんな」

「ダメだぜ。えーっと」

「城井真那です。前田くん!」

「おっ!真那ちゃんな」

「でっ!何がダメなんですか?」

「ほらっよく言うじゃねーか!先生の言うことは、守りましょうってな」

「……そんな理由ですか」

「とっとりあえず!ともに頑張ろうぞ」

「はぁ」




.





「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
×
- ナノ -