/新年企画\ | ナノ


▼ 白石 蔵ノ介

≪〜♪ ありがとうございましたー!≫

「…おお、かっこよかったぁ」

大晦日、某歌番組を見ている
今年は私の好きなアーティストが出るので何気に楽しみにしていた

これを見て私は満足だ
パチン、とテレビを消す

すると、タイミングよく、電話が掛かる

「ぁ。」


きっと、蔵だろう
今日は蔵と神社へ行くのだ

「もしもし?」

そう電話に出ながらベランダに出て蔵を見つける


“終わったやろ?アーティストの。”

「ん。終わった」

私はベランダからOKサインを出す
私が好きなアーティストが出るからと、待っててくれた
ありがたい


“ほな、行けるな?”
「うん、行ける。待ってて。今そっち行く」
“おん”


私は電話を切った



そっと玄関のドアを閉める


「お待たせ。」
「おん。ほなら、行こか?」
「うん!」

私達は手を繋いだ



「なぁ、名前」
「うん?」
「今年は、ありがとうな」
「えー、いきなり何ー?」

ふふ、と笑う

「いや…俺と付き合ってくれてありがとうなって。自分といるから俺は幸せに今おれるんやで」
「ふふ、うん。私もだよ。ありがとう」
「おん」


改めてありがとうと言ってたからお互い照れた


「ぁ…」
「なん?」
「年明けまで、あと少しだよ!急ごう!」
「なんやて!?ほなら、走るで!」
「え、ちょえ!?!?お姫様抱っこされるの!?私!」
「せや。じゃないと遅れるで?」
「うー…」
「ほなら、行くでー!しっかり捕まっとき!」

「う、うぎぁぁぁっ!」
「自分、もう少しましに叫ぼや…」


年明けまであと、5分


来年もこうしてふざけて、笑って、泣いて
蔵とならたくさんのことが待ってるはず




一年、ありがとう
そして、来年もよろしく

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