小説 四天宝寺 短編 | ナノ


▼ 謙也の嫉妬。

「……」
面白くない

「どうしたん?謙也」
いつまでも不穏な空気を放ちまくる俺に白石が声をかけてきた
「なんもない。」
俺は一点を見つめたまま答えた。
すると白石は あぁ、そういうことか。 と納得してどこかに行ってしまった。

「俺の彼女やのに……」

目の前では俺の彼女が2人ほどの男と仲良く話してた。
いつもそうだ。貴子はどんな時でも男女隔てない。だからスキンシップも隔てない。
ふと、男子が笑いながら貴子の背中を叩いた。

(あ、こら。貴子に触れるな)

無駄にさっきから嫉妬をしてしまう。

(貴子め…)
触れさせる貴子もどうかと思う。
俺はお仕置き、という言葉を頭にチラつかせていた。

ーーーー…

私は部活が終わるまで謙也を待っていた。ちょうど、自分の部活もあったし。
今は夏休み前の補習期間中で、全員が参加しなければならない。
午前中だけで終わるため、運動部はフルで部活だ。でも、今日はテニスコートの整備で三時までだった。
向こうから謙也が他の部員と談笑しながら歩いてきた。
「謙也!」
私が声をかけると蔵ノ介君が私に気づく。
「よう。元気か〜。」
「元気じゃよ〜」
「うわ、先輩お年寄り臭がしますよ?」
「光、うっさい!」
私なからかわれるのを必死で言い返した。その時、ぐいっと謙也に腕を引かれる。
「帰るで」
「う、うん…?じゃあまたねー!…っとうわあ!そっちの腕引かれてると前向けないよ!謙也!」
テニス部の部員は皆やれやれ、と肩をすくめるのだった。

「なぁ。」
並んで歩き始めるとふいに謙也が声をかけた
「うん?」
「今日、家に誰もいないんやったな?」
「うん。昨日からまた海外出張。」
うちは親が2人とも海外で仕事をしている。
だからよっぽどのことがない限り帰ってこない。
「ほなら、今からうち、きぃひん?」
「…っ!」
「…だめやろか?」
可愛くおねだりされてだめと言えなかった。
今日は明日提出のレポートを仕上げたかったのに、


ーーーーーー
「勝手に上がって。」
「お邪魔しまーす、あれ?そういえば謙也の家の人は?」
家に上がっても人の気配はなく、静まり返っている
「研修だかなんだかでいない。」
「えっ。」
「みんないないんや、今日」
「そう、なんだ」
部屋に上がらせてもらった。
相変わらず綺麗に整頓されていてなんというか見ていて気持ちがいい。
この部屋の匂いも何故か好き。こう、心をくすぐられるというかなんというか。そんな感じ。
ガチャリ、ドアが閉められた。

「ねぇ、あのマスコッ…んっ、」
机の上にあるマスコット初デート取ったやつだよね、そう言いたかったのにふいに唇が塞がれた
「ん…んん!ふ…」
いつもより少し荒々しくて、このまま口が食べられるんじゃないかっていうくらいの勢いだった。
トン、とドアに押し付けられる
「ん、はぁ…まっ、て、謙也…」
やっと解放され本来の口の役目を果たさせる。
「なんや、うっさい」
「んっんん。ふ、ぁ」

なんだ、と聞いておいてうっさいって口を塞ぐのは矛盾だ。これも言いたい。
そう考えていたら脚の間に入られてしまう。
それでもずっとキスは続けられていてそろそろ酸素が無くなってくる

「は、けん、ふぁ…」

やっと解放してくれた。
銀の糸が垂れる。
と思ったら服をたくし上げて意図も簡単にブラを外された。いきなり外気にさらされて立ってしまう。

「もう立ってるやん、?」

「や、どうしたの、謙也…なんか今日強引…ぁっ!まっ、けん…!」
その膨らみを口に含まれてしまった。
思わず声が出てしまって焦る。
「や。ほんと、に…!けん、や…ん、は…」
「胸だけでめっちゃ感じ取るやん、自分。」
舌でコリコリと弄ばれる。そのうちもう片方の手でもう片方の胸を揉まれる。
そこだけでももう感じてしまっているのに、グリッと秘部にさっき入り込ませた脚を押し付けてきた。それがちょうど蕾だった。

「けんーーっ!んっ!ぁあ!」

思わず背中を反る。

「なんや…押しただけなのにもうイってもうたんか?淫乱。」

そうニヤリ、と笑うと私をベットの上まで引きずって行く。

「…っ待って!謙也!」
「待たん。」

そう言って私の上に覆い被さった。

「謙也、やだ、本当にや…んっ!」

私に話す余裕は与えてくれないらしい。
いつもなら胸から下に行くのに、さっきの愛撫だけで終わった。
いきなりショーツを脱がされる。

「んっ。」
外気に晒されて、トロリと何かがお尻の方へ垂れるのがわかった。

恥ずかしくて身をよじる。

「なんや。自分、もうこんなんなっとるやん。」

ぐちょ、と指を一気に二本入れられる。
「ふぁ、あっ。」
また、とろり、とろりと垂れてく。
そんな感覚があったかと思えば、いきなり中をかき混ぜられる。

「あっあっ!やだ、混ぜない、で…!」

「知らんわ。」

そう言って、私がいいところをグッと押される。

「んあっ!」

イってしまった。

「指だけでイったんか。やっぱ、淫乱やなあ。」

ニヤリと笑う謙也。
いつもの謙也じゃない。

「ねえ、やだ、今日の謙也、名前呼んでくれない。お願い。私、何をしたの?わかんない…」

ポロリと涙が溢れる。

「…わかんない、やと?……あんな。いつもいつもいつも。自分、男子と話し過ぎとちゃう?スキンシップだって。自分がそういう隔てない女ってわかっとる。けどな。俺は…それ見るたび苦しいんや。」
…確かに。私はいつも男女同じ接し方をしている。
それが謙也にとって嫌だなんて気付かなかった。
「…ごめん。」

「許さん」

「…っ」

「今日は貴子に全部やってもらうで。」

今日初めて呼ばれた名前は悪い顔と共に飛び出した。


--------
「ん……」

「…っ」

謙也のモノの裏側を舐め上げる。
すると、少し謙也が声を漏らす。先の方では先走り、というんだったか。
忘れたが、プクリと出ている。
口をすぼめてそこに当ててそのまま咥え込む。
「…、貴子、なんでそんなにうまい、ん…。ん」

謙也は私の頭を掴んだ。
ここらへんかな、と出し入れをする。
少し見上げてみると切なそうな顔をしていた。
「…っ、出る……っっ!」

と瞬間、口の中に広がったなんとも言えない味。

「ん、く…」
勢いで飲み込んでしまった。
謙也のモノから口を離すと口から少し溢れる。

「えっろ…」
そう言って謙也は私の口の端を親指で拭った。

「…なあ、まだ終わらないで。夕ご飯まで、まだ時間はある。」

「…」

私は静かに頷いた。

この後、まだまだいじわるな謙也が続くのである。その話はまた、

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