小説 四天宝寺 短編 | ナノ


▼ え/い/け/ん/!/!

「うーあー。うー…。にゃーーーん!!」


私は部室で一気に叫んだ


「!?な、ちょ、どうしたん!?」

「先輩、ついに頭イカれましたか。」

私の叫びに驚く謙也。毒を吐く光

「滅びよ、光」

「先輩が滅びよ」

そんな言い合いをしているうちに、白石、小春、千歳、金ちゃん、ユウジ、健ちゃん、オサムちゃん、そして少し遅れて銀さんがきた。


「どないしたん?貴子ちゃん。なんや、凄い叫びみたいのが聞こえたけど…」

「おい、貴子!!にゃーん、なんて言っていいのは小春だけやで!お前が言うても、可愛くないわ!!」

「小春ちゃん…。…。ユウジはそこらへんで滅びてろ。」

私は小春ちゃんに飛びついた

「どげんしたと?元気なかね?」

「ねーちゃん!どうしたん?腹、減っとるん?それとも、腹痛いん?」

そう金ちゃんと千歳が心配してくる


そして、白石と銀さんと健ちゃんがそろっていった。


『英検の面接やんな、今日』

「……うん…」

そう、今日は英検の面接の日なのである

ちなみに、三人も受ける


白石は準2級。ハゲればいいと思う。銀さん、健ちゃん、私は三級

「おー、そっか。お前ら今日面接かー。」

と、オサムちゃんが煙草をぷかぷかふかす。
え、どうしたらそんな綺麗な丸が出来るの。器用な口だなぁ

「あー、あー、もうムリムリムリ!!おちるるるる!!」


そう小春ちゃんにぎゅーと、抱きつく


「何、強く小春に抱きついとるんじゃ。」
べしっと、ユウジに叩かれた

「滅びよ、ユウジ!!」

わーん、更に抱きつくと何故か金ちゃんが怒って小春ちゃんも怒った
ユウジが拗ねた。ざまぁみろーっ。

「ま、今まで頑張ってたんだ、大丈夫だろ。」
そう、オサムちゃんが頭をなでる。

私は、小春ちゃんから離れた。するとユウジがすかさず小春ちゃんと肩を組んだ

「うん…」

「せやで!!浪速のスピードスターも見とったで!」

「謙也さん、スピードスター関係ないっすわ。」

「うっさいわ、アホ!!」

「ま、ええんとちゃいますか。先輩が頑張とったんは俺も見とったわけですし…」

謙也と光が言う



「ばってん、俺らも見とったよ、な、金ちゃん」

そう、頭に手をやった。すると金ちゃんはうんうんとうなずく

「ねーちゃん、一人で黙々とやっとったしなー。あ、白石達と頑張ってやってたことも知っとるで!!」


「級、ちゃうけど、お互いがんばろや?な?」

「貴子はん、大丈夫です。絶対受かります。」

「せや。俺たち、頑張ったやないか」

白石、銀さん、健ちゃんが励ます

「そーよ!貴子ちゃん!面接なんて案外ちょろって終るわよん!」

「せやせや、がんばりーや」

小春ちゃんとユウジが言う
皆の言葉に泣きかけた

「じゃ、俺と小春で応援歌歌うかー」

「そうね!せーの!」

そして、ユウジが口を開く

「はっぴばーすでーとうーゆー」

「ユウ君!それ誕生日の歌!誰の誕生日よ!」

「あ、間違えた」

「どんな間違いっすか…。やっぱ、先輩らアホっすわ…」

どっと笑いがあふれた

「ふふ、みんな、ありがとう…」

そして午後、私たちは会場に向かう

皆の「いってらっしゃい」なんて言葉と一緒に





『いってきます!!!』








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