「シズちゃーん」
「んぁ?」
放課後の教室、暗がりのなか。赤点のせいで課題を出されたシズちゃんに付き合って、居残りなう。
「今日は何の日ー?」
「平日。」
「まぁそうだね……」
うん、間違ってはいないさ。でもさ、もうちょっと俺にかまってくれなきゃ悪戯しちゃうよ?
「なんか食べ物もってない?シズちゃん。」
「……ぽっきーもってる」
「え、うそ。ちょうだいよ。俺おなか減っちゃった」
そういうとポッキーを取り出し一人でポリポリと食べ始める。いいだろ、とでも言わんばかりの顔でこっちを見ながら食べるシズちゃん。どうしようドヤ顔ってこんなに可愛いものだったっけ?
「いいだろ」
「……俺にもちょうだいよ」
「誰がやるか。大人しく座ってろ」
まったく面白くないなぁ。シズちゃんは俺のものなのにたかがお菓子にとられるなんて。
現在シズちゃんは二本目のポッキーの半分くらいまで食べて楽しげに動かしている。あ、いいこと考えちゃった。
机を挟んで座っていたけれど身を乗り出してシズちゃんの咥えているポッキーを自分の口でとりに行った。まぁ、咥えたままでいるつもりもないのでポッキーゲームの要領で近づきキスしてやる。
「ごちそうさま。」
笑顔でそういうと目の前には真っ赤に染まったシズちゃんがいて。一瞬なんでこんな赤いんだろうと思えばきっと俺がキスしたせいだ。そうあってほしい。決して夕日のせいなんかじゃない。
満足して勝手にポッキーの箱からもう一本取り出し、口に入れる。
「臨也、」
「んー?」
顔をあげると、一世一代のシズデレに俺が固まる番だった。
(ちょっ、シズちゃんもう一回!)
(だれがするかこの変態)
(まってだって俺ちゃんと見てなかったんだもん!)
(しらねえよさっさと俺の課題終わらせろ)
(終わらせたらもう一回してくれる?)
(………おう)
(よし俺頑張る)
♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂
もうすぐハロウィンって事で書いてみました。
お菓子くれてもくれなくても悪戯しちゃう臨也さんです
来神時代が書きたくてしょうがないなんてそんな
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