爪に潜む逕庭
君の髪に舌を挿れる
処女は鋼鉄のにおいがする
本当のくちづけは額だけに
塩素剤をくちうつしで飲ませあう貯水槽
桃の皮を包丁の背で撫でる真夜中二時半
耳を食したから知っている。彼女の柔さを
爪ほどもない脳みそで惑って逃げて叫んでみせて
性愛をするときはあなたが兄であることを忘れる
随分と不毛なことをしてきた。いつか姉は男のものになるというのに
きみはうつくしい牙を向ける。懐柔されたようなふりがお上手。食べてもいいよ
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