(ある寒い日の話/バーンとガゼル)
「あー、さみぃ」
「まだ11月だというのに、今からそんなことではこれから乗り切れないぞ」
「るせ、だいたいこんな寒い日に薄い上着一枚羽織るだけのお前とは一緒にしてほしくねえな」
「心外だな。私はこの程度の寒さでコートにマフラー、手袋まで着けて完全防備するほど柔ではないというだけだ」
「寒いんだから仕方ないだろが。ったく、そんな薄着、見てるだけで寒くなってくるぜ‥‥」
「‥‥‥‥」
「‥‥っぎゃあ!てめ、なにすんだこの野郎冷てえよ!」
「体温高いな」
「だから寒いんだっつの!まじありえねえ‥‥血まで凍ってんじゃねーの、お前」
「体温が高いと寒い、というのは語弊があるんじゃないか?子供体温などとよく言うものだし」
「俺がガキだってのか」
「まさしくその通りだろう?」
「その言葉、後悔させてやる‥‥!」
「後悔するのはどっちだか」
「だから首を触るな!冷てぇ!絶対心まで凍ってるぜ、お前」
「知らないのか?手が冷たい人間は心が暖かいと一般的に言われるんだが」
「それこそありえねーよ」
「南雲、涼野、さっきからうるさいよ。オレがいるってこと忘れてるでしょ、君達」
「‥‥‥ちっ」
「‥‥‥ふん」
(091118)
*** 小学生かお前ら^^
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