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船に乗り込んですぐはばりばり警戒されていたものの、あっという間に仲良くなった。何故かって?ルフィとサンジは言うまでもないし、ナミは宝石、ウソップは諦め、ゾロは…知らないけど。とにもかくにも今はとりあえず、


「オールブルーを見つけるために」
「おれは海賊王!」
「おれァ大剣豪に」
「私は世界地図を描くため!」
「お…お…おれは勇敢なる海の戦士になるためだ!」
「私は、」


じっと視線が注がれている。どきどきと心臓が鳴っている。このときのためにきちんと考えていたのだ。なにも、臆することはない。胸を張って、叫べばいい!


「世界のすべてを知るために!」






さて突然だが、空を飛ぶことを望む生き物は多い。人もまた例外ではなく、飛行機やヘリコプターなど、様々な形の空を飛ぶ機械が発明されていた。しかし、それを全ての生き物が望むかどうかといえば、答えはNOやいいえなどの否定にならざるをえない。と、こんな長い説明をしてみたものの、私が何を言いたいのかを伝えるためにはいまいち言葉は足りない。というか全く足りない。そして私のボキャブラリーというか言葉の辞書がちょっと薄いために、これ以上踏ん張ることができないらしい。我ながら悲しいことだ。ほんとに。そしてこれから述べることは私の短所でもあり弱みでもあり、そして間違いなく真実である。そして今までの前フリを一気に無駄にするものでもある。…簡潔に言おう。私は、高いところ…否、浮遊感が、大嫌いなのだ。


「最…悪っ」
「最…悪…死んだかも…」


お互いに目を合わせてへらりと笑った。でもごめんねナミ、私が最悪だと思うのはさっきの浮遊感なんだよ。

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