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知らず流れた星


朝、鎖に繋がれた指輪を郵便受けの中から発見した。正直気味が悪いとも思ったのだけれど、おそらくはマフィア関連だろうと特に気にせず鞄に突っ込んだ。まさかこの並盛中で、首からアクセサリーをつけるだなんてできるわけもない。困ったようにため息をついた。



このことをすっかり忘れてしまっていた、ある日の深夜。突然鳴り出した携帯に目を擦りながら出ると、聞き覚えのありすぎる声が、聞こえた。

「あ、あの、名前ちゃん…?」
「、なんですか沢田くん」
「よ、夜中にごめんね…」
「それはかまいますけど…用件を…」
「えっ!ごっごめんね!!あの、実はここ最近並盛中でリング戦っていうマフィア同士の戦いが毎晩あって、今日は名前ちゃんが、」
「戦うですか?」
「そう、なんだけど…」
「?」
「相手が、その…」
「?」
「暗殺部隊っていう殺しを職業にしてる人たちの中でも断トツ強いって人だから、無理そうだったらそう言って欲しいんだ。」
「わかりました。大丈夫ですよ、ヒメちゃんその辺の人に殺されるほどやわじゃありませんです」
「…」
「それじゃあ、今から行きますね」

パタンと携帯を閉じた。
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