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It was important for me to see her .



結局はぐらかされて、とうとう9月、最後の日。澄百合学園に壊常はいるらしい。多分これはないだろうけれど、空振りだったらと思うと正直怖い。

そしてこれは憶測だけれど、きっと、いっちゃんも来る。


門の前に立っていた少年(?)を無視して飛び越えて、校舎に入りかけたあたりで門が砕け散るような物凄い音が聞こえた。聞こえたというか、見た。真っ赤なオープンカーが、少年に空を飛ばせたところ、を。

「……なにもみてなーい!」

逃げるように校舎内へと駆け込んだ。

そして、

「迷路かここは…」

迷った。

もともと目的地なんてものは無いけれど、もうこうなったら片っ端から捜してやろうかとふらりふらりとあちこちをさ迷っていると、うっすらと声が聞こえた。美術室から聞こえるが、はてさてどうしたものか。
…どう、入ればいいだろうか。

1、ノックしてみる。
2、蹴破ってみる。
3、普通に開けてみる。

「…よし。」

す、と足をあげて2を実行しようとしたところで、予想外にも扉がこちらに吹っ飛んできた。

「っぁぁぁあああああ!」

叫びながら、あげた足を思いきり扉にぶつけてやると、メキャッ、なんていって私の右側にぶっ飛んでいった。…扉が、ひしゃげていた。

「あ?あんた誰だ?」

そして、おそらくは最初に扉を吹っ飛ばしたであろう精悍な顔つきの、どこかで見たことのある少女が、目の前に立っていた。
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