long | ナノ





今日の学校はこれで終わりですね相棒。そうですね相棒。

担任である大吉(おおよしと読むが、このクラスではだいきちせんせいと呼ばれている。だってすごく運がいい)が教室を出て行った瞬間に、がたんと大きな音をたてて一人の男子が立ち上がった。

「おうお前ら、狩りに行こうぜ!」
「イッエースレェッツ、リィダァァァ!」

おー!と、その男子に続くように勢いよく立ち上がり拳を天へと突き出す男子4名女子3名は、ここ一ヶ月程の貴重な放課後を全てモンハンへと注ぎ込んでいた。

「リーダーリーダー、今日は残念ながらご一緒できませーん」
「なんで?」
「補習です」
「…あぁ、じゅ、おぉっ!っ!?」
「今点数言おうとした?リーダー点数言おうとした?」
「わぁ…痛そうだねぇ…」
「痛くなきゃ急所じゃないじゃん?男の」
「うっわ、女子とは思えねぇんだけど」
「うるさい黙れ副」
「何この差!」
「男女の差?」

男女平等!と叫ぶ副もとい副リーダーを無視して他のメンツへと手を振りながら私は教室を出て、先生が待っているはずの別室に向かう。


はずだった。


「………………………は?…え?」

前を向いても後ろを向いても、気付けばそこは雪だらけ。

「さっむ!」

ふるりと体が震える。え、何これ。なんだこれ。

「ラ、ランゴスタ…!?」

そう、私の前には空飛ぶ虫。もといランゴスタが羽ばたいていたのです。


そこがモンハンの世界だと知ったのが、そのすぐ後。今から約二年程前のことで、それがさらにワンピースの世界の一部なのだとわかったのが、約半年程前のことだった。
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -