long | ナノ





「畜生ぉぉっ!」
畜生!殺せたのに…!私にもう少し勇気があれば…うまくいったはずなのに…畜生っ!



ただ事ではなさそうな会話に興味をそそられて来てみれば、ネコ頭の女の子がうなだれていた。一瞬で好奇心は消え失せた。もう、終わってしまった話に興味はない。何か楽しいことが起きてくれればとこの学校に入ったというのに、なかなか楽しいことはおきてくれない。おきていたとしても、私がそれを目にできる機会が無いのだ。片方しか無い足が恨めしい。ああ楽しいこと起きないかなあ。



「楼?」
声をかけても部屋の中からは何の音も聞こえてこない。人気が、ない。瞬時に踵を返し朝音がいるであろう部屋へと歩き出した。



「名前ー」
あれ、いない。この時間なら名前は部屋にいるはずだったのに。…いや、あたしもいるはずの時間だ。きっと捜しに行ってくれたのだ。これで私が名前を捜しに行くといよいよややこしくなるので、大人しく部屋で待つことにする。甘いコーヒーが飲みたい気分だ。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -