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どうやら彼女は屋上がお好きらしい。
「なんで…あのとき納得したんじゃなかったの!?ねえっなんとか言いなさいよ!」
「ごめんねっ!次から頑張るね!」
「…」
むすっとした顔で腕を組みじっと私を見つめる姿は流石、様になっている。美人って得だね。私は髪の毛をいじりながらつまらなそうに、とりあえずといった風に笑った。
「なぁんちゃってー。あなたの言いなりになる気はさらさらありませーん!てへっ」
「なっ!?」
「あなたが偉い人の娘なのはどうでもいいっていうかぁ、私そんなにいい子でもないし?お金に困ってるわけでもないのよね!まぁまず偉いっていってもたかが知れてるし?死んだ後のことなんか最近は夢のまたその夢って感じになっちゃったし…」
「意味わかんない…!あんたなんか家のお金使うまでもないわ!私自身の力で、人望で、あなたの望むもの全部全部めちゃくちゃにしてあげる!私のお願いを断った罪は重いわよ…死ぬより痛くて辛くて悲しくて寂しくて虚しい思いをさせてあげるわ!泣いて哭いて謝ったって狂ったって許してやらないんだから!」
「いいよ!やってみてよ!死ぬより酷いことがこの世にどれだけあるか、私に お し え て よ 」
彼女は女神のように微笑んで、金切り声をあげた。
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