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memory


「なぁ、あれ、本当にただのクラスメイト?」
「双子のこと?」
「そうそう」
いろいろな物が備わっている部屋に通されて、皆明らかに暇していた。45時間もいなければいけないのだから、まぁ、当然ではある。そんなわけで、キルアが発した一言に皆結構食いついた。言葉には出さないけれど視線が一気に私に向いて、少しびびった。
「いや、なんていうか…、表向きは超お嬢様学校なんだけど、実は傭兵養成専門学校みたいな…むしろそれしかしてないみたいな…そんな学校のクラスメイトだから、なんか、あんな感じの人とか結構いてさ。任務とかさせられるんだけど、あの二人と意見の食い違いで対立しちゃって…殺そうとしてきたから半殺しにしたんだけど、根に持ってたのかなぁ」
「…」
「…」
「…なんちゃって」
「信じらんねぇ…そんな学校本当にあんのかよ…」
「いかれてるでしょ。でもあそこで育った人にとってはあんな場所でも絶対なの。大切に思う人もいる。…もう無いけどね。」
「無い?」
「私の友達がぶち壊しちゃった。あそこに縛られている人を解放したって言ったら、おかしいかもしれないけど…。私は感謝してる。」
「ふーん」
「長々と話しすぎちゃったね、つまんなかったでしょ。ごめん。」
「ねぇ、その友達は今どうしてるの?」
学校とか、友達とか、そういう話が気になるんだろうか。聞いてきたゴンは興味津々といったふうで、なんとなく羨ましい。記憶の中の、彼女の明るい笑顔を思い浮かべた。



「普通の生活、してるんじゃないかな。それか、案外、あっさり死んでるかもね。」
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