long | ナノ





「うそ、辰巳くんが!?」
「…」
「だって…なぁ?」
「考えらんない…」
「一番朝長くんに忠実だった人でしょ?」
「まさか辰巳が…!?なぁ朝長…まだ信じられねェよ」
「…そうだね。オレも残念だよ」
「!?ねぇ…ミコは?」
「尊川さん?ぼく見てないけど…どうしたんだろ…?」
「まさか辰巳くんのところに…!?だってあの子辰巳くんのこと…」
「それじゃあ…!?」
「大丈夫。尊川さんのことは心配ないから」
「え…」
「ねっ?それに…もう二度と…辰巳くんを見ることもないだろうから…」
「!!!み…ミコ…!!!」
苛立ったとき、カツカツと机を鉛筆でテンポよく叩きつづけるのはいつの間にか癖になってしまった。あの様子だと尊川さんは死んではいない。勘でしかないけれど、おそらく目玉を盗まれたんだろう。何か行動を起こすのなら、今日か明日。できるだけ早いうちがいい。…なんて。そうは言っても、私はただ待っていればいいのだから、昔を思いだすと、なんだか歯痒く感じた。
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -