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15:51


「今度みんなで遊びに行くんだけど、名前ちゃんもどう?」
「えっと…」
「?」

珍しく言葉を濁した私ににこりと笑って首を傾げる京子は可愛い。このくらい可愛かったら、なんて考える、私は最低だ。急に眩しくなった気がして、少し俯いて、どうしようかな、と呟く。「苗字ちゃん?」心配そうに言う京子に慌てて「行く」と返すと、嬉しそうに「後でメールするね」と言って笑った。花は、じっと私を見つめていただけだった。



風が吹いて、ふわりとスカートが浮かぶ。髪が顔にかかって鬱陶しい。落とした鞄から出たノートや教科書のページがばさばさとめくれていく。一歩踏み出せば命が消える。そんな世界で今、私は生きている。忘れてはいけない。あのときの人たちを。わたしが奪った命のことを。

「武器をつくるの、やめようと思う。愛してる。でももう、私にはあのときのようには愛せない。」
「ふーん」
「愛したかった、なぁ」

片手を添えてフェンスを飛び越え、内側へと着地する。先程まで、フェンスを挟んだ向こう側に散らばっていた教科書やノートを拾い集めてすたすたと歩き、校舎内へ続く扉に手をかけて、振り向いた。

「帰ろうよ、出夢」
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