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内臓がぐわっと浮きあがるような感覚。叫び声すら出せず、ごおごおと燃え盛る火の上に、フルフルと共に落下した。

…え?なんで落下したかって?簡単だよ…フルフルに剣が突き刺さって、いつもならすぐ外れるけど、ほら、研石が無いから刃が、…なんていうの?サメの歯?みたいになっちゃって、どう頑張っても外れなくて…そのまま飛んで…途中でフルフルが力つきちゃってさ…。ははは。

ぎりぎりで受け身はとったけれど、痛いものは痛い。うーんうーんと唸っていると、フルフルが乗っていたろうがべしゃりと溶けて、ごろんと私の上に転がっ、…
「熱い重い!!!」
「あんた何やってんの?」
がばっと起き上がれなくて、ずるずる這って出ると、呆れたようなナミときらきらした目で煎餅を食べているルフィが立っていた。
「煎餅食うか?」
「…食う」
煎餅のしょっぱさが美味しくてちょっとだけ泣けた。
「おおおおいナマエ、お、お前があの化け、化け物、倒したたたのか?」
「フルフルっていうんだよ。最初は気持ち悪いもんねぇ…。いつかウソップにも可愛く思えるときが来るさ…」
「いや、来ねぇよ」
「白くて綺麗なフルフルさん…今回は相性が…ちょっと…厳しかったかな…あぁこの私の武勇伝を…たくさんの人々に面白おかしくかっこよく伝えてくれ…!!頼んだ…キャプテーンウソップ!!!…くたり」
「おおおナマエー!お前は一番の部下だったー!…任せてくれ!なぜならオレはァァァアッキャプテーン!ウソップ!!!」
「おいバカがなんかやってんぞ」
「別にいいわよ。放っておきましょ」
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