百合籠 | ナノ


聞いて!聞いて!
長次がな委員会決めたんだって!
それは学園内にしか無い特別な本達をほかんして、かんりするスッゴい大変だけど胸をはれる図書委員会!
外からやってきたにんじゃから本を守ったりする、勇敢な委員会なんだって!

長次がね!長次がね!嬉しそうに私へ報告してくれたんだ!
小平太、俺が入る委員会決まった。って!
本が大好きで私が知らない事をたくさん知っている長次にはぴったりで、本を狙うにんじゃとさっそうに戦う長次はかっこいいと思うんだ!
ただの長次も好きだけど、本と一緒にいる長次はもっと好き。長次が本を読んでる間私は静かに待ってなくちゃいけなく、スッゴく退屈だけど本から学んだ知識を教えてくれる長次に会えると思うといくらでも我慢できる。
長次が教えてくれる知らない事のいっぱいは難しい。だけど、それをわかりやすく教えてくれているんだって私は知っているんだぞ!

それに!それに!
私へと教えてくれる長次はスッゴい楽しそう!

顔はそのまま!
目もそのまま!
口もそのまま!

みんなわからないそのままの長次だと思う!だけど違うんだぞ!

長次スッゴく楽しそう!
だから私も楽しい!長次が楽しければ私も楽しいし、長次が美味しいと進めてくれた嫌いなおかずも美味しいと思える!
ここ最近ずっと長次が明るい!嬉しいや喜びの明るさ!
私はとっても嬉しい!とっても楽しい!

でもな!でもな!
長次が嬉しいのに最近の私は嬉しくない。
なんでかな?なんでかな?
長次が嬉しいんだぞ?長次がなポンポンって頭撫でてくれるんだぞ?
夕食の時間までには戻ってくるって言ってるんだぞ?
長次は嘘つかないから、ちゃんと夕食の時間までに戻ってくるんだぞ?
なのにな!なのにな!
胸がギューーーっとするんだ!
なんでだ?なんでだ?
私はこの感覚を知っているんだ!
此処に来る前にずっとずっとずっと私にしがみついて離れないモヤモヤ!ガシガシ!ズキズキ!
そいつがな!そいつがな!
また私の胸んところに住み着き始めたんだ!なんでだ?なんでだ?
今までソイツはいなかったんだぞ!また私のところに戻って来たんだ!イヤだよイヤだよ!
私はお前といっしょには居たくない!でもソイツは私を馬鹿にするかのように隣で笑って居座っている!

助けて

助けて

長次

助けて助けて

助けて








野沢!









『…………七松?』


世界が真っ暗なのはうずくまっていたから。
新しく眩しい世界が怖くて、私は顔を上げたくなかった。でも、大好きなあいつの声がした。
見上げたそこには、青を背負う野沢の姿だった。

何かが欠けている。普段見慣れている野沢とちょっと違う野沢がそこにいた。
それに気が付かないまま、少年は少年の胸へと飛び込んだ。








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