夢小説 | ナノ




番外編05:混乱と赤面

朝、目が覚めて身体になんとなく変な感じがした。
何だか布団がいつもより広いような気がして、目を擦る。自分の部屋の天井じゃないな。そう考えた所でそういえば昨日、委員会の打ち合わせで遅くなったため、食満先輩の部屋に泊ったことを思い出した。
眠気を堪えて起き上がる時に見えた胸部に強烈な違和感。

…何だか胸元が膨れているような気がしますが?
なんなら谷間まで見えていますが? これ一体どういうことでしょう。

横隔膜らへんに手をやり、胸を触る。これ本物だわ。
続いて夜着の裾から手を入れて、確認。…やっぱり付いてないです。うん。

ここまで確認して、隣の布団を覗く。食満先輩も善法寺先輩もまだ夢の中。よし。
手早く布団を片付け、手櫛で髪を梳く。胸元の開き具合を調整して、そっと食満先輩の枕元に横たわる。
ここまですれば、相手は六年生。例え寝ていても気配で気付くはず。
案の定目覚めた食満先輩は上半身のみを起こし、頭上付近にいる私を視界に入れ、


「食満せんぱぁい、おはようございまーす」
「…なッ……えっ………!?」


胸元をガッツリ開け、更にその胸を強調するポーズで朝の挨拶をする私を見て、硬直した。















「――そんなわけで、女の子になっちゃいました」
「どんな訳で!?」


毎日飽きずに私に弄られに来た鉢屋先輩が必死に突っ込みを入れている。お疲れ様でーす。
たまたま一緒にいた竹谷先輩が私の胸をガン見しているので手を取って押し付けてみた。殴られた。竹谷先輩が。鉢屋先輩に。


「おっ…お前…ハチ!お前…!」
「今のは不可抗力だろ!?」
「まあまあ鉢屋先輩落ち着いてください。先輩も触っていいですから」
「みょうじは落ち着きすぎだしそんなこと無闇に言ったらお前可愛いんだから怖い目に遭うかもしれないだろ!お願いします!」
「どうぞ」


ビシッ!と右手を差し出してきたので竹谷先輩と同じようにしてみる。
あ、手も小さくなってる。筋肉もほとんどなくなっちゃったし不便だなあ。


「そうそう、私、今とってもか弱いんです。筋力落ちててタカ丸さんとの腕相撲で瞬殺されました」
「タカ丸さんに!?」
「忍具も重くって少ししか持ち運べないし、胸も普段より大きくて重いし、胸大きくて邪魔だし、胸大きくて揉まれるし、」
「誰だ。誰に揉まれた。先輩に言ってごらん。血祭りにしてやろう」
「不破先輩ですけど」
「雷蔵!?」
「曲がり角でぶつかって、押し倒されちゃって、その際不破先輩の手が私の胸に」
「何その少女漫画的なシーン!」
「死ぬほど謝られました」


女の体になって分かったけど、忍具ってすごく重い。クナイすら何本も仕込めない。走るのも遅いし。胸っていう重りがあるから無理。
と、いうことで今の私はものすごく無防備です。三年生でも余裕で押し倒されるレベル。三年生が私にそんなことする度胸ないと思うけど。
しかも間が悪いことに、今日は午後から四年生は実習があるんです。私はこんなんだから除外だけど。食満先輩は任務に(泣きながら)行っちゃったんです。みんな出払っちゃうんです。なので。


「怖い男の魔の手から、守ってくださぁい」


ね、お願いします。いいでしょう?
お二人の腕に縋りつくと面白いように跳ねる肩。顔を真っ赤にして高速で首を縦に振るお二人に、今日は楽しい一日になりそうだと満足げに笑った。




もし毒林檎夢主が女の子になったら?
→冷静に身体を確認した後、全力で悪戯に走る。ただし仲の良い間柄限定。

女体化の原因は伊作の薬が気化して漏れてて位置的に夢主だけ被弾した的な。
起きぬけに目に入れても痛くない可愛い後輩が悩殺ポーズしてた食満先輩が一番可哀相。
伊作が解毒薬(?)作っている間に好き勝手に遊ぶ夢主。午前中は四年生といちゃこら。午後は五年生にちょっかいかける。

ちなみに胸のサイズはやや大きめのE〜Fサイズ。美乳だと思います(キリッ
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