夢小説 | ナノ




01:三郎と悪戯

「あ、不破先輩。さっき中在家先輩が…」
「ん?残念だがみょうじ、私は鉢屋三郎だ」
「探しておられましたよ、不破先輩」
「だから鉢屋三郎だと言ってるだろう」
「じゃあ鉢屋先輩、中在家先輩が探してましたよ」
「じゃあって何だオイ」
「正直不破先輩でも鉢屋先輩でもどっちでもいいかなって」
「ぶっちゃけすぎだろ!仮にも先輩だぞ!?」
「っていうか先輩が不破先輩のフリしてくれればすぐ終わったのに。気が利かない先輩ですね」
「相っ変わらず生意気だな!そんなこというとその可愛いお口を唇で塞ぐぞゴラァ」
「別にいいですけど」
「はっ?」


―――ちゅ。

      ・・・・
「それじゃあ不破先輩、図書室で中在家先輩が待ってますよ」


ペロリと赤い舌で唇を舐めたなまえがにっこりと笑って去って行った。
無言で口を押さえる三郎。その顔はほんのりと赤くなっていた。


「っあの小悪魔め…!」


雷蔵を探し回るのが面倒だからといって小癪な真似をしてくれる。
ぶんぶんと顔を振り熱を拡散させる。さて雷蔵はどこにいるか。もしも見つけられなかった場合は自分が不破雷蔵として図書室に行かなければならない。
一瞬だけ至近距離で見たみょうじの顔は女顔の同級生よりも女らしかった。まあご褒美も貰っちゃったことだし、と雷蔵のいそうな場所を求めて三郎は歩き出した。



こんな感じの夢主です。
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